危険な時代-沖縄【措置】協議会
今日は沖縄に久しぶりに雨が降っている。昨晩は夏日のように暑かった。
大阪府知事選に極めて保守反動的なポピュリストが立候補する。彼が当選するなら年金問題の公約破綻も問われず、テロ特措法の再議決もありのやりたい放題の政治がつづくだろう。とても危険な時代。
昨日、東京永田町の首相官邸で、沖縄の首長たちと政府閣僚が出席して、沖縄を【措置】する協議会を開催した。
痛ましい、あまりにも痛ましい現実が、粛々と進んでいる。
予定通りに、凍結されていた100億円の北部振興予算が解凍された。
沖縄側は「当然」(島袋名護市長)を装いプライドを偽装し、政府側は「円滑協議」(額賀財務相)で脅し飼い慣らす。
■北部振興という麻薬
北部振興については、これまで“なごなぐ”でも散々書いてきた。
もともと、基地建設と無関係であった振興策を基地とリンクさせたのは政府。しかし沖縄側の加担があったのも事実。報道機関が現状追認に果たした役割も大きい。
「北部振興」は談合疑惑にまみれている。しかし、これも素通りされてしまうのかもしれない。
基地と人魚と振興と(07.11.26)
防衛汚職 北部振興で談合疑惑(追記あり)(07.12.10)
環境影響評価の調査も2月初旬から本格的に入ることが宣言された。住宅地上空を飛ぶことも公式に協議会で防衛相から表明された。それでも島袋吉和名護市長はブヒッとも言えない。恥辱を通り越し知力の無限後退に陥る名護市長を、金武町長は北部11町村が全面的に支援すると宣言する。奇妙奇天烈なダンスを踊りながら沖縄は【措置】されていく。
踊る新基地建設:明日は措置協(07.11.06)
■解き放たれ沖縄を襲う自衛隊
これまでの経過の中で、防衛大臣自らがシビリアンコントロールを手放して自衛隊を出動させたことも忘れてはならない。
久間防衛相は記者会見で、自衛隊司令官に《任せて》いたことを明言しているし、記者は誰もそれを問題にすらしなかった。
平成19年5月18日 (9時17分~9時35分)
A: それは自衛艦隊司令官が自分の権限において、ここまで必要だと判断すれば、その範囲内においてやると思うし、施設庁からどのような協力要請があって、どのように応じていくのか、それは任せております。
政府関係者語録(07.05.21)
■米軍に捧げた地上の楽園
キャンプシュワブが海兵隊の一大リゾートであることを以前に書いた。
キャンプシュワブについて(07.11.04)
その際に紹介した高級コテージが写り込んだ写真をマイミク(mixi仲間をそう呼ぶ)の方のページからみつけたので紹介する。
画像はクリックすると拡大します。中央の小高い丘の上の建物がコテージ。
右側に写っているのが、海兵隊がリゾートとして利用しているシュワブ内のビーチのようだから、海兵隊が作成したシュワブ内施設の地図上にここいらへんだろうと思う場所も記載しておく。
キャンプシュワブ、大浦湾周辺には空から海兵隊員も降ってくるし、水陸両用強襲車が海草やサンゴを破壊しながら訓練を繰り返している。
環境省はジュゴンの餌場が荒らされている訓練の実態を知らないし、所管の外務省も防衛省も知りえていない。
ここはアメリカ海兵隊に捧げた地上の楽園である。
それでも大浦湾にはすばらしい生きたサンゴ群落がある。それらの息の根を止めるための【措置】が進行中である。
■ささやかだが確かな希望の風
大浦湾の近くに、新しい手作りの素敵な《民宿》ができた。
日本政府はアメリカ海兵隊に「思いやり予算」で高級コテージや一大リゾートをプレゼントし、さらにそれを潰して新しい軍港付きの軍事航空基地を造ろうとしている。湯水のごとく無駄なカネが使われる。
庶民は自らの努力で自然や社会との付き合い方を手探りして、出会いと休息の場をつくっている。
ぜひ、沖縄のヤンバルに訪れる機会があれば利用していただきたい。
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