空飛ぶ棺桶
SACO合意の96年に、米軍のオスプレイ配備を協議していたが、日本政府が隠蔽していたことが公文書で明らかになった。共同通信の配信だが、今朝の琉球新報・沖縄タイムス一面トップの記事である。
ウェブ上では共同通信の元記事は見えないが、両紙の独自取材記事や解説記事は読める。
ブログではmaxi`s pageが、新聞記事を書き写し丁寧に紹介している。
オスプレイ配備を明記!!_maxi`s page
97年の市民投票のときから、政府に対して、SACO報告書にある「短距離で離発着できる航空機の運用を支援する」という航空機種は何ですか?と執拗に問い続けてきたが、理解できるような回答はなかった。
市会議員になって市役所に質問しても、「政府(防衛庁)からは普天間には、司令官などが基地間移動で使うための航空機が配備されており、それを指していると聞いている」と末松助役は答え続けた。
確かに普天間には「ビーチクラフト」が配備されている。そんなことのために、わざわざ長い滑走路を必要とするのか、常識で考えても理解できそうなことを理解せず、名護市は政府言い分を垂れ流し続けてきた。哀れなことだ。
沖縄の人々は、MV-22オスプレイについてもっと関心を持つべきだろう。
試作機段階で7名。
1991年6月11日飛行後数分で墜落
1992年7月飛行試験中エンジンから出火し墜落、乗員7名全員死亡
量産決定後23名。
2000年4月8日兵員輸送の試験中墜落、乗員海兵隊員19名全員死亡
同年12月11日夜間飛行訓練中墜落、乗員海兵隊員4名死亡
米本国では、flying coffin(空飛ぶ棺桶)、Widow Maker(未亡人製造機)と呼ばれてもいる。
こんな話しをすると、それは過去のことで、現在では安全だという人々がいるが、今年に入っても、イラク配備へ向けたテスト中に重大な欠陥が判明している。実戦配備は到底無理との専門家の発言もある。
日本における政府というものは、国も地方も市町村ですら近代国家における「公務員」「公僕」では構成されていない。政府は依然として「お上」であり、下々には「知らしむべからず」を信条とする「役人」で構成されている。
沖縄における役所もその例外ではない。
名護市役所の基地問題に関わるスタッフが、オスプレイ配備を全然知らなかったり、想像もしなかったな
どということがあろうはずがない。彼らは報道をみても、米軍の発言を聞いても、政府にお伺いをたてて、政府が白を黒といえば、黒だと聞いていますと鵜呑み
にして返すだけである。まとまな神経ではつきあいきれない。彼らは公の僕としての「公僕」ではなく、「国僕」である。植民地沖縄の統治を円滑に行なうため
に、彼らの生涯賃金分ぐらいは政府が国民からむしりとり沖縄に与えるだろう。それが「振興策」や「特別補助金」という名目で支給される。何も知らされない
私たち下々は、自分にもその恩恵があるものと期待し、自分の首を絞める政府を役人を支持する。
「空飛ぶ棺桶」が沖縄の空を縦横無尽に飛びまわる姿を私は充分に想像できる。
このオスプレイに関わる問題は、どこまで人々の関心を喚起するだろうか。
その過程で、政府や沖縄社会の在り方が少しは、いい方向に変化するだろうか。
<追記>
ある人に聞いたら、本日のブヒ氏は「政府に照会する」と言っていたらしい。政府に山羊汁を豚汁だと言われたら、豚汁に思えちゃうだろうなぁきっと彼には。
ヘ
リコプターのための基地に「ブヒ字滑走路」なんか不必要なのは彼でもわかるだろう。もしかしたらわかってないかも知れないので、政策推進部の職員は、垂直
で離着陸するヘリと、固定翼機の離着陸は違うということぐらいは、市長に事前に教えてあげておいたほうがいいよ。これ以上名護市民が恥ずかしい思いをさせ
られないために :)