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宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

沖縄から自公退場の総選挙結果を受けて思う

総選挙の結果、沖縄から自公の衆院議員が消えた。1998年の県知事選挙で、公明党自民党側にくっついて以降、国政も翌年には自公連立政権になり、あれから10年も続いていたひとつの時代が終った。

98年の県知事選挙は、それまで政府と良好な関係を築いていた大田県政が、普天間代替(という名の新基地)建設に反対を表明したことで、大田革新県政を終焉させるための自公シフトだった。今回の沖縄の総選挙結果には、新基地建設への判断が深く刻まれている。自公が消え、民主や社民・共産(赤嶺氏は比例)が議席を確保したことで、新基地建設の終焉に大きな一歩を踏み出した。

しかし、これでジ・エンドになるほど問題は単純ではない。来年の名護市長選挙・沖縄県知事選挙で、新基地建設を明確に拒否する首長を誕生させる必要がある。

名護市長沖縄県知事が、「現実的」と新基地建設を受け入れている限りは、日米両政府は現在の計画を簡単に白紙に戻すことはしない。10年の歳月と、多大な国民の税金を注ぎ込んできた計画を終焉させるには、それ相応の大義名分と条理が求められる。沖縄県民のほんとうの意思が、新基地建設反対で明確だというには、地元の首長の明確な意思が必須である。

当面の問題としては、行政マターとしてのアセス手続きや諸々の進行がどのようになるのか、鳩山連立政権がどのような閣僚人事をするのか、注目すべき事態が続く。

[E:eyeglass]

[E:sun]衆院選の結果については、下記サイトを参照してください。

http://ryukyushimpo.jp/election2009/

[E:cloud]米国側の政権交代後の素早い反応が報道されている。

在沖米軍再編見直しせず 米、日本の政権交代でも
沖縄タイムス2009年09月01日

国務省報道官
  「米国には、日本政府と再交渉する考えは一切ない」

大統領報道官
  「政権を誰が運営しようとも、日米関係は強固であり続ける」
  「自公政権批判にあった日米の)従属関係というのはどういうことか分からない」

[E:sun]これは画期である。国政(衆院)における沖縄代表は「反対で一致」

辺野古移設 反対で一致/衆院選当選5氏座談会 予算凍結で論議も
沖縄タイムス2009年09月01日

下地幹郎(国民新)=1区
「防衛予算の執行を停止すれば、辺野古に代替基地はできない」

照屋寛徳(社民)=2区
民主党中心の政権は、すぐ環境アセス予算を執行停止できるか問われている」

玉城デニー(民主)=3区
「党の鳩山(由紀夫)代表や小沢(一郎)前代表に、(代替施設を)県外に造ると確認した」

瑞慶覧長敏(民主)=4区
「(沖縄選出の衆院議員)5人の一致した意見で取り組むのが県民の総意だ」

赤嶺政賢(共産)=九州比例
「アセス手続きを直ちに停止し、普天間は閉鎖・撤去すべきだ。県民が移設先を示す必要はない」

[E:rain]沖縄県知事は中央政府の判断の様子見である。

普天間移設「国の考え聞きたい」 知事、新政権の方針見極めへ
沖縄タイムス2009年09月01日

民主党マニフェスト政権公約)では県外移設がクリアにはなっていない。普天間問題も米軍再編も、国の事業だ。事業主体の国にどういう考えがあるのか聞きたい」

事業者である政府が(アセス手続きを)を継続するのか、ストップするのか、考えを聞きたい」

[E:thunder]名護市長は振興策を心配し、自民党県連は壊滅的打撃におろおろしている。

辺野古移設、反対派「断念」を期待 名護市長は振興策懸念
琉球新報2009年8月31日

執行部、進退協議へ 自民党県連、衆院選敗北に責任
琉球新報2009年9月1日

[E:pencil]

沖縄は、重要な岐路に立たされ続けている。新基地建設が、96年の撤去可能な海上施設から、巨大な軍事施設に拡大していったのは、沖縄側の要求(軍民共用空港)が根拠になっている。米軍再編で軍民共用空港などというおバカな無理な要求は消えていくが、巨大さだけは変わらず現行案になる。それとて、滑走路を二本に増やし拡大したのは、名護市長の要求を根拠にされ、その現行案を名護市長は深く思量し地元民の合意形成をとる努力もせず、勝手に防衛省と合意し、地元民には事後承諾でここまできている。

年明け早々に行なわれる名護市長選挙で、このような問題がスルーされ、従来のように「振興策」「経済発展」(それとて、失策続きで名護市は財政的にも街の活性化レベルでも窮地にある)だけで首長が選ばれるなら、日米交渉のなかでメアあたりに「地元は現実的判断で受け入れているではないか」といわれるのが落ちだ。

総選挙の結果を受けて、来年の名護市長選挙、沖縄県知事選挙の重要度が増した。総選挙で示された「政権交代」への期待やうねりを、沖縄の「自治」をつくりだしていくうねりにしていけるか、そのことが問われている。

政府を悪者にして、自らを被害者に位置付けるだけではすまないレベルで、ここまでことが進行してきた。新基地建設を終焉させる(可能性のある)連立政権への期待は大きいが、期待だけでは未来は切り拓けない。

足元を掘り、泉を得なければならない。

[E:end]