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宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

茶番国家・沖縄密約文書は不存在

Gif_animation_mituyaku米国の公文書で明らかになっていることも、日本政府としては文書が存在しないとシラを切りとおそうとしている。

このようなことがまかり通り、一部のジャーナリストや研究者・市民が問題視しても、国民的なコンセンサスとしては問題にならない。…この状況は、この国は民主主義国家ではないし、国民は主権者であることを侵害されても、さほど問題には感じない民であるということなのだろう。

Gazing at the Celestial Blueの碧猫さんから、ニュースがあった旨の連絡を受けて、いろいろみてみたが、相も変わらず、酷い日本政府の対応である。記録のために、ニュースサイトのリンクと、同問題の経緯等おさらいしておく。

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沖縄返還“密約文書は不存在”
(10月4日 0時27分/NHKニュース)魚拓

昭和47年の沖縄返還をめぐってアメリカ軍基地の撤去費用を日本が肩代わりする「密約」が日米間で結ばれていたとされる問題で、外務省などは、作家や研究者などのグループの情報公開請求に対し、密約を示す文書は存在しないと回答しました。

この問題は、昭和47年に沖縄が返還される際、本来アメリカが負担すべきアメリカ軍基地の撤去費用を日本が肩代わりする「密約」が日米間で結ばれていたとされるもので、日本政府は「密約は一切存在しない」としています。一方、
アメリカでは「密約」の存在を示す資料が公開されていることなどから、作家や研究者などのグループが、外務省と財務省に、先月、日本側の文書の情報公開請求を行いました。これに対して、外務省と財務省は「文書を保有していない」「文書の作成の事実を確認できない」などとして、密約を示す文書は存在しないと回答しました。請求を行ったグループは、3日、都内で記者会見し、「文書に署名した交渉の当事者の証言など客観的な証拠がそろっているのに文書が存在しないとするのは事実をねじ曲げていて情報公開制度への不信を招く」と指摘しました。そのうえで、今後、情報の公開を求めて、外務省と財務省への異議申し立てや裁判所に提訴する方針を明らかにしました。

同ニュースは、ロイターでも配信されているし、共同や時事も配信している。

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沖縄密約文書は不存在
(2008年 10月 3日 19:59/ロイター通信)

沖縄返還直前に日米両政府高官が交わした秘密文書の情報公開請求に対し、外務省と財務省は2日付で文書の不存在を理由に非開示と決定した。請求人のジャーナリスト原寿雄氏らは3日、異議申し立てや取り消し訴訟を近く行う方針を記者会見で表明した。請求したのは71年6月12日付秘密合意書簡など3文書。米側負担と定められた軍用地の原状回復補償費400万ドルを日本側が肩代わりする密約など。

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沖縄密約文書は「不存在」 請求人、公開求め訴訟も
(2008年10月3日 19時49分/東京新聞共同通信))

沖縄返還直前に日米両政府高官が交わした3通の秘密文書に対する情報公開請求に対して、外務省と財務省は3日までに、文書の「不存在」を理由に非開示と決定した。決定は2日付。

公開請求したジャーナリスト原寿雄さんらは3日、通知を受けて記者会見。決定に対する異議申し立てや取り消し訴訟を近く行う方針を明らかにした。

請求したのは、1971年6月12日付の秘密合意書簡など3文書。沖縄返還をめぐっては、米側負担と定められた軍用地の原状回復補償費400万ドルを日本側が肩代わりする密約など、複数の秘密合意があることが米側公文書で裏付けられたが、日本政府は一貫して否定している。

外務省などは今回「該当する文書を保有していない」と回答。原さんは「日本政府は従来の態度を変えないという選択をした。国際的にみても非常識」と批判した。

請求人の1人で、密約をめぐる外務省極秘公電のコピーを入手し国家公務員法違反容疑で逮捕、起訴された元毎日新聞記者西山太吉さんも「政府が正式にもう一度うそをついたことは深刻。訴訟までいかざるを得ない」と述べた。

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「沖縄密約」文書を公開請求=ジャーナリストら63人、外務省などに
(2008/09/02-19:53/時事通信

1972年の沖縄返還の際、日米間に密約があったとされる問題で、ジャーナリストや研究者らが2日、外務省と財務省に、密約の存在を裏付ける文書の情報公開を請求した。既に米政府の公文書などは発見されているが、日本政府は密約の存在を否定し続けている。
情報公開請求したのは密約の存在を報じ、国家公務員法違反罪で有罪が確定した元毎日新聞記者の西山太吉さん(76)や、ジャーナリストの筑紫哲也さんら計63人。基地の移転費用など計2億ドルを日本政府が支払うことを定めた合意文書など3通について請求した。


【ちょっとおさらい】
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大日本帝国というのが以前あって、中国やロシアと戦争して勝ったりしながら、アジアの近隣諸国や太平洋の島々を植民地にしたりしていた。

ヒトラーが政権をとっているドイツや、ファシスト党のイタリアと同盟を結び、連合国と戦争(第二次世界大戦)したが、1945年に敗北して連合国に占領された。

連合国側の主導権を握っていたのはアメリカだが、占領者としてのアメリカは日本を二度と戦争をしない民主主義国家にするべく天皇が神の如く君臨する帝国時代のあり方を廃止させ、主権在民で平和主義の憲法を制定させた。

しかし、時代は冷戦体制に突入しており、日本国は資本主義体制である西側の一員として、共産主義体制である中国やソ連の防波堤のごとく位置付けられ、平和憲法があるにも関わらず、矛盾した形で自衛隊がうまれるなどの「逆コース」を、アメリカと日本の保守勢力により歩み出すことになった。

沖縄は、アメリカにとっては、血で勝ち取った島であり、東アジアにおけるアメリカの軍事的な「要石(キーストーン)」として未来永劫基地化していく思惑=意志があった。日本国の天皇ヒロヒトも、アメリカに無期限で貸し付ける形で沖縄を譲渡することを自ら提案(天皇メッセージ)した。

1952年4月28日に効力を発した、日本国と連合国の諸国が戦争終結と日本国の独立を認めた「サンフランシスコ講和条約」で、南西諸島(沖縄)・小笠原諸島などは日本国から切り離され、米国を唯一の施政権者とする信託統治となった。

その沖縄の施政権を、再び日本国が取り戻したのが1972年5月15日である。

【おさらいこここまで】[E:sweat02]

そして、現在の沖縄県があるんだが、この施政権の返還のさいに、日本国とアメリカは秘密の約束(密約)をしており、それらがアメリカは公文書を秘密にする期間が過ぎて内容が明らかにされているのに、日本国は、いまだに「文書は存在しない」「事実確認できない」と逃げ続けているのである。

アメリカが米軍基地を維持するコストを日本国に支払わせて、基地の島として維持され続けている沖縄。

日本国の存立の根幹に、差別的に軍事植民地として沖縄は埋め込まれている。この事実を明らかにして、まっとうな国家になるのかならないのかは、政治的に大きな課題である。

解散総選挙の結果によっては、政権交代の可能性のある民主党や野党の政策を、その観点からも注目したい。

--------------------------ココから

追記(21:20)
碧猫さんより、沖縄に関する核密約と、今回ニュースになっている密約は同じ件なのかという質問があったので、私が知りえていることを、はてなnagunaguの日記に記しておきました。興味のある方は参照ください。

--------------------------ココマデ

[E:catface]

なごなぐ雑記にある、関連するエントリーのリンクを下記に貼っておきます。

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西山論文を読む(1)
2007年5月 7日 (月)

西山論文を読む(2)
2007年5月 8日 (火)

西山論文を読む(3)
2007年5月 9日 (水)

護憲と沖縄と日米同盟
2007年6月29日 (金)

日米安保とは-沖縄の位置
2007年9月16日 (日)

核密約公文書・外務省は英語が読めない
2007年10月 8日 (月)

4.28移ろいゆくもの変わらないこと
2008年4月29日 (火)

主権在米:憲法の上に安保がある日本国
2008年4月30日

[E:end]