宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

措置協議会に向けて政府策動中

今日は久々に、少しゆっくりと週末モードで終日過ごす。

昨日は、朝から宜野湾浦添巡礼の旅。夜から宜野湾某所で、Sプロジェクトの集まり。久しぶりに元辣腕副知事Y氏の話を聴く。東アジア情勢の中で日本・沖縄・アメリカのトライアングルを見つめ、沖縄の未来をどう切り拓くかを考え続けている。大いに刺激になった。その場で交わした思考のやりとりを継続していきたい。

「日米軍事再編」の大プロジェクトにされている「普天間代替」という名の新基地建設に係る措置協議会が来月にも開催されるというニュースを中心に、どんなことが起こっているのかを少し考えてみる。

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措置協議会の再開を伝える読売の報道は下記の通り。

普天間協議会を来月にも再開へ、きょう3閣僚会談

政府は18日、沖縄県の米海兵隊普天間飛行場宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への移設に関して、県や関係市町村との普天間移設協議会を11月中にも再開する方針を固めた。

同協議会は1月以降中断していたが、11月に予定されている福田首相の初訪米を控え、在日米軍再編の柱である同飛行場移設を進展させる必要があると判断したとみられる。

町村官房長官は18日、防衛、外務両省と内閣府の幹部に対し、沖縄県など地元との調整を進めるよう指示した。19日には町村長官と石破防衛相、高村外相が会談し、移設問題について協議する予定だ。
                                   (2007年10月19日3時2分  読売新聞)

報道によると、《福田訪米の前に措置協議会を開催し進展させる》という。

現状は、どんなふうになっているかというと

沖縄県知事は、名護市の言い分である沖合移動擁護と同時に自身の公約(普天間の三年以内閉鎖状態・現行のままでは名護市移設計画は認められない)を前に、ウロチョロしながら政府との協調回路を探している。

名護市長は、住宅地上空を飛ばないよう飛行ルートが陸域にかからないようV字形滑走路で基本合意したが、滑走路の位置をさらに沖合移動するよう要求。表向き理由は、地元の意見尊重と騒音軽減。もっぱらのうわさの本音は、埋立て拡大で地元土建屋の利益拡大。

■政府は、環境問題等を理由に現行案がベストで、合理的理由がない限り修正は困難(滑走路沖合移動は名護市の主張するように騒音軽減にはならない、一部地域は騒音拡大にこそなる)と強い姿勢でオキナワに臨む。

という三者の主張が平行線を辿り、現在は措置協議会が開けない状態である。オキナワ側は変更主張を措置協議会の中では公式にしていない。前回の協議会での名護市の主張は非公式での見解表明ぐらいに扱われており、名護市長は不退転の決意云々で沖縄を出たが、見事に腰砕け振りをみせて嘲笑を浴びている。

オキナワ側が基本計画における滑走路の位置で異議を挟み、それらの調整がつかず措置協議会も開催できないが、アセスの手続きだけは前に進んでいる。(これについては、メディアも識者も言わないので私見でしかないが、措置協議会は基本計画等を検討したり様々な事柄を協議しオーソライズする地元と政府の協議機関。そこでオーソライズされていない計画に基づく環境アセスが進行しているのは、オキナワと政府それぞれの主張の当否以前に、異常事態ではないか。措置協議会は協議する場ではなく、オキナワが措置される場としかいえない。)

そんな中で、上記のニュースである。
何かが動き出す。というより、何かが動いている。
その前日の読売のニュースでは、

北部振興の「沖縄予算」100億未執行、普天間移設難航で

政府が沖縄県北部を対象に実施している北部振興策の今年度分の予算100億円が未執行であることが17日、わかった。

今年度の北部振興策には、道路整備などに50億円、情報技術(IT)産業の集積を進める事業などに50億円が計上されている。振興策予算は例年夏に執行されてきたが、沖縄県の米海兵隊普天間飛行場宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への移設問題進展が条件になっており、今年度は防衛省が「国と地元との協議が進んでいない」として執行に難色を示しているためだ。

普天間移設を巡っては、キャンプ・シュワブ沿岸部に、滑走路2本をV字形に配置する代替施設案の実現を目指す政府と、滑走路を沖合に移動するよう修正を求めている県や名護市が対立し、調整が難航。政府と県、関係市町村による協議会も、今年1月の第3回会合を最後に中断したままとなっている。「予算は執行されないまま来年度に繰り越しになる」(内閣府幹部)との見方もあり、二橋正弘官房副長官を中心に、内閣府財務省など関係省庁間の調整を急ぐ構えだ。
(2007年10月18日10時0分  読売新聞)

北部振興の予算執行を人質に、名護市が締め上げられているのは想像に難くない。
沖縄県東村の前村長が「本音と建前を使い分ける時代は過ぎた」と言葉を吐き、名護市長と北部首長が一体となって、この基地建設に飛びついたときに、今日の事態は想定できた。

おそらく、次回協議会で、名護市や県の顔を潰さないように、滑走路沖合移動の主張はさせて、アセスの環境調査の結果等を参照しながら具体的に検討・協議していきましょう。はいそうしましょう。で一件落着という筋書きがいちばん無難な線なのだろう。それなら向こう二年間ぐらいは誰もが延命できる。北部振興のカネも入ってくる。名護市にはいい話だろう。とりあえず進行している状況をアメリカ様に報告できる日本国総理大臣にもいい話なんだろう。

しかし、V字形でも「住宅上空飛行は当然」と明言されてなお、名護市長は基本合意を撤回しないし、できない。やるとしても、アリバイの遠吼え抗議。いつものコメント。
反対する革新諸団体はまともに撤回を求めきれないのだろうか。無党派狼壮年たちはリコールを叫ぶ元気も費えたか。
名護市はどうなっていくのだろう。
こんな公共工事に浸かっていては、体力も弱り借金だらけになり、このままでは街が潰れる。

「住宅上空飛行は当然」 訓練で防衛省局長琉球新報

【東京】防衛省の金沢博範防衛政策局長は19日の衆院安全保障委員会で、普天間飛行場代替施設を使用する米軍機が住宅地上空を飛行する可能性について「訓練の形態によっては(住宅地の上を)飛ぶことはあり得る。当然の前提だ」と述べた。政府はこれまで緊急時に住宅地上空を飛行する可能性について触れたことはあるが訓練で飛ぶ可能性についても初めて認めた。辻元清美氏(社民)に答えた。
 金沢局長は米軍機の飛行に関する日米の認識について「日米協議の中でも一切、陸上の上を飛ばないという認識が日米ともにあったわけではない」と説明。V字形滑走路の政府案について「住民にも示している飛行パターンは通常の場合におけるもので、一般的な通常のパターンだ。一切、地上の上を飛ばないということを意味してはいない」と述べた。
 石破茂防衛相は「住宅地の上を飛ばないことをぎりぎり考えてV字形(滑走路案)ができた。そこ(住宅地の上)を飛ばなければもっと重大な事態が招来されない限りそこを飛ばないということだ」と述べた。赤嶺政賢氏(共産)に答えた。
(10/20 10:35)

シュワブで兵舎等施設の取り壊しの動きありのウワサ。アセス手続きが進行中の中で、工事着手といわれかねない取り壊し作業を開始するか?
事実関係を少し聞いて回ろうと思う。アセス手続き中の新基地建設とは関係ない●●という言い訳があるかもしれないが、アセス手続き中の事業立地場所での行為であり、看過できる話ではない。実質、事業進行である。

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