宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

嘉手納基地の爆音と司令官発言

Kadena草木も眠る丑三つ時。深い眠りの中から暁の寅の刻にかけての、まだ朝遠い時間帯に、天地を切り裂く爆音を残して五機の戦闘機が離陸する。

先月の旧盆明けの未明離陸から、わずか二週間である。アメリカ軍嘉手納基地の9月11日未明の離陸に関して、周辺地域の議会や、首長らが「住民の安眠妨害」と抗議するのは当然だろう。

その抗議に対して、嘉手納司令官・ブレット・ウィリアムズ准将は

「何度も抗議や要請を受けているが、嘉手納基地がある限り未明離陸は継続して行われる。十年後も続くだろう」

と述べたもうたうえで、抗議にきた原住民の首長たちに

「三沢や岩国では同じように早朝、未明離陸を繰り返していてもこういった圧力、抗議的なものはないが、なぜ沖縄はこういうふうに言ってくるのか」

とおたずねになられた。

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なにゆえに、司令官はこのように横暴な発言をするのか。「よき隣人」を合言葉にせざるえないアメリカ軍と沖縄の関係史を彼が知らないはずはない。

彼は少々イラついている感じがする。

Cbu97嘉手納基地に関しては、最近の報道で、同基地を拠点に「クラスター爆弾」や「ナパーム類似弾」を使用して沖縄周辺区域で訓練が行なわれていることがわかっている。

クラスター爆弾」は、親爆弾が爆発し子爆弾をばら撒く。子爆弾の25%以上が爆発せず残り、戦後、民間人が負傷したり死亡する原因になる。

アメリカ軍のファルージャイラク)市街での包囲掃討作戦における無差別攻撃にクラスター爆弾は使用され、子どもをはじめとする多数の民間人が不発弾による二次被害を受けている。

ナパーム類似弾についても、アメリカ軍は沖縄での保持と訓練での実弾使用を認めている。(琉球新報2007.0920)

国連の人権小委員会が劣化ウラン弾クラスター爆弾などと同列に製造・使用の禁止を求める決議を採択したナパーム弾は非人道的兵器として国際的な非難を浴びている》(前掲琉球新報記事)

03ccr ナパーム弾は、ベトナム戦争のころ大量生産され、アメリカ軍によりベトナムで大量に使用された。すべてを焼き尽くす非人道性が世界中で非難を浴び、アメリカ国内でも批判が巻き起こった。CCRの71年のヒット曲で私のカラオケのレパートリーである「雨を見たかい?」 “Have you ever seen the rain?”の“the rain”はナパーム弾の暗喩。

このように、嘉手納基地の「ナパーム類似弾」や「クラスター爆弾」の保持・使用実態が報道で明らかになっている。

これらは、すべてアメリカ軍が現在地球上のどこかで行なっている殺戮と直結する訓練である。特にジリ貧でどうしようもないイラクでの戦闘。それを支援している日本のテロ特措法でのインド洋無償給油。それが頓挫しそうな現状…

嘉手納基地司令官の発言は、横暴な軍人発言であるのは間違いないが、そのように沖縄での(わが国における安保の、米軍行為の)実態が明らかになりつつある現状に対して、少しイラついているという見方もできるかもしれない。…と思うのは、少しナイーブすぎるだろうか。

いずれにしても、軍事オタクでもなんでもない私が、沖縄で生まれ、沖縄で生きるというだけで、見たくもない現実を見つめ続けなければならない。

日米安全保障の問題を同時に考えきれない憲法九条擁護の議論が行き着く先は、ろくな出口でないということだけはわかっている。まだ朝遠い時間帯に、天地を切り裂く爆音は、そのことをまざまざと私たちに思い知らせる。

ちなみに、日本国航空自衛隊クラスター爆弾を保持しているが、航空自衛隊幕僚長は、今年5月25日の記者会見で、クラスター爆弾の(不発による)二次被害懸念の声を意識して

「島国を守るのに大変有効。被害を受けるのは日本国民。占領されることと、どちらがいいか考えた時、防衛手段を持っておくべきだ」

と発言している。「被害を受けるのは日本国民」だから、あまり気にするなというわけである。“国家”を守る軍人さんの論理はすごい。非戦闘員である“国民”の生も死も被害も数量化される。戦争などしない国家にしようね。

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【今日の一曲】

Have you ever seen the rain?
Creedence Clearwater Revival

作詞・作曲:John Cameron Fogerty
訳詩は適当に私がした

Someone told me long ago there's a calm before the storm,
I know; it's been comin' for some time.
When it's over, so they say, it'll rain a sunny day,
I know; shinin' down like water.

昔、誰かが言った 嵐の前に静けさがある
俺はそれがいつ来るか知っている
雨あがりに 彼らは言う 晴れた日に雨が降る
俺は知っている輝きながら降る雨を

Chorus:
I want to know, have you ever seen the rain?
I want to know, have you ever seen the rain?
Comin' down on a sunny day

教えてくれ あんたは雨を見たかい?
教えてくれ、あんたは雨を見たかい?
降り注ぐ陽の中を降る雨を

Yesterday, and days before, sun is cold and rain is hard,
I know; been that way for all my time.
'til forever, on it goes through the circle, fast and slow,
I know; it can't stop, I wonder.

昨日も一昨日も 太陽は冷たく 雨は激しい
いつもそうさ 俺の時代はそんな感じだ
永遠に 早くゆっくり繰り返され続ける
俺は知っている 停められない なぜなんだ