宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

公明党沖縄県本部にエールを送る

少し私に見えている風景について書いておく。

美しい自然の中に、まったく不調和な建築物があちこちに建っている。あれらの中にはだれかの暮らしがあり、悩みがあり喜びがある。あるものは嘆き苦しみ、あるものはささやかな幸せを手放すまいと不安に震える。私たちは日々を生きる生き物である。庶民の暮らしに目を向け、政治を成そうと努力している人々もいる。党派を超え、信頼できる人々はいる。

集団的自衛権問題と辺野古新基地建設問題が重なる地点

1997年、普天間代替と言われた辺野古への新基地建設の是非を問う名護市民投票の際に、当時の市議会の公明会派の議員さんや議員さんを通じて学会の方々は、市民投票を推進する仲間だった。翌98年からは選挙絡みで、市民投票の結果が選挙結果(政策・公約)に反映されるべきだと考える私は、公明党さんとは袂を分かつ形になったが、市民投票のときには前面にこそ出ないが学会の方々は戦列に確かにいた。私は今でも、そのことを大切に思っている。

報道によると、集団的自衛権行使に関する今国会での閣議決定は先送りされたらしい。*1

公明党内も大揺れに揺れているようだ。執行部は集団的自衛権行使を容認することで与党として残るつもりだろうが、党内の議論が簡単には収束できない。

ひとつ公明党さんの立場に立って、考えてみる。沖縄で、私の卑近な事例だけでいうと名護市民投票の際に、出会った学会・公明党支持者の方々の平和への思いはとても強いものがあった。それは戦争体験に裏打ちされたものであったり、それらを真摯に自分ごととして継承し戦争への嫌悪、平和への希求が生き方に埋め込まれたものであった。その人々が、憲法が禁ずる「交戦権」の行使である集団的自衛権をおいそれと是認できるはずがない。

今回の、閣議決定先送りは、その人々を政権与党としての公明党が党内の異論として折伏するための猶予期間なのだろう。しかし、ことはそう単純にはいかない。沖縄では、1945年の沖縄戦以来、県民の望みとは裏腹に居座り続ける米軍基地を、県内に新たに造ってしまうかどうかという政治的大問題に直面している。普天間基地は、沖縄戦で住民を収容所に囲い込んでいる間に米軍が土地を強奪し造った基地である。その返還のために新たな基地を建設し提供するというのは、過重な米軍基地に塗炭の苦しみを味わい続けた県民としては容認できるものではない。現在、沖縄の公明党は真っ向から辺野古新基地建設に反対している。政府自民党が、公明党に与えた猶予は、11月の沖縄県知事選挙における自公の選挙協力体制の整備をもにらんでいるのは間違いない。

集団的自衛権行使の問題と辺野古新基地建設問題が重なり合いながら、公明党がどのようになるのかが問われている。この動きは、この数週間の間にもはっきりするだろう。

公明党へのプレッシャー

自民党はほんとうにえげつない政党である。政権党というのはある意味、マキャベリストでなければいけないのかもしれないが、自民党にあるのは政権を維持し党是としての改憲を成就し日本国を戦争できる「普通の国家」にするという欲望だけだ。

名護市民投票の前年の1996年には、自民党は運動方針に「創価学会」を名指しで批判しキャンペーンを推進していた。それらが奏功し当時公明が参加する新進党議席を減らし、97年98年の政党の流動化につながる。98年には公明党が再結成され、沖縄県知事選挙では自民党公明党の始めての選挙協力で大田昌秀知事を破り新人の稲嶺恵一県知事が誕生する。以来、自公の選挙協力は続き、99年には自民党連立政権に加わり、今日まで与党であり続ける。

今回の集団的自衛権問題では、飯島勲内閣府参与が6月10日にワシントンで公明と学会の関係について政教分離の観点から圧力をかける発言をしている。*2

公明党は、自民党から強いプレッシャーをかけられ、公明党中央からは沖縄県本部に対して凄まじいプレッシャーがかけられていることだろう。*3

現在までのところ、沖縄の公明党の県議のみなさんは精一杯踏ん張っている。公明が折れることになれば、辺野古新基地建設を拒否する保革を超えた県民総意として出馬が期待されている翁長那覇市長の出馬判断にも大きく影響するだろう。

集団的自衛権に関する閣議決定先送り与党協議続行というのは、そういう仕事を公明党中央にさせるために政府自民党が与えた猶予なのだ。

危険な国の動向に、沖縄から逆ねじをまこう

沖縄の公明党さんがどうなるのか、するのか。私にはわからない。

ただ、彼ら彼女らを信じたいし、信じている。同時に、公明党さんの動きに左右されない強い信念で、辺野古新基地建設を拒否する意思を我々は再確認すべきだと思う。そのうえで、県知事選挙を戦って行く決意を固める。

考えてみれば、国家を縛る憲法閣議決定で壊されるような状況は異常極まりない。これは国家政府による主権者へのクーデターだ。政府自民党がそれを先送りしたのは、沖縄県知事選挙の先行きへの懸念である。それほどまでに、11月の沖縄県知事選挙は重要な選挙なのだ。逆に言えば、日本国がいま進んでいる危険な方向性にしっかりと逆ねじをまくことができる選挙だともいえる。一地方自治体の首長選挙どころではない、大きな意味がそこにある。

自公選挙協力は1998年の沖縄県知事選挙で始まったが、2014年の沖縄県知事選挙で終わる。そうして沖縄がその下への復帰を望んだ日本国憲法の破壊を食い止めた。…みたいな物語だってありえなくはない。

県議会の公明会派のみなさんに、公明党沖縄県本部に、心よりエールを送る。共に明日を拓こう。

 

 

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*1:今国会中に閣議決定せず 集団的自衛権問題 6月19日琉球新報共同通信

*2:公明と学会の関係、政教分離見解見直しも 飯島参与言及 6月11日朝日新聞

*3:自民党公明党へのプレッシャーは解散権であり、政教分離を建前にした学会と公明党の関係の揺さぶりである。だいたい靖国を政治利用し続ける政府自民党政教分離など片腹痛いどころの話ではないが、自民党はヤクザ以上の攻撃を仕掛ける。1996年のことは公明党にはトラウマ化しているだろう。