みやぎブログ

演劇・戯れ・政治

自Endへ向けて、福田首相の辞任要求へ

もう日曜日だというのに、せっかくの休日モードが台無しだわ(小市民モード全開)。

小沢民主党党首が突然辞任した。民主党執行部としては受理していないようだから、辞意を表明したというのが正しいのだろうが、どっちにしても辞任はなかったことにできる性質の話ではない。小沢氏自身が「役員に不信任を突きつけられたようなもの」と発言している状況で、役員が小沢氏に辞任を思いとどまらせることができるとは思えない。何かが起こって、そういう事態(代表に留まる)になったとしたら、そのときは民主党は国民からの信頼を失い死に体になっているだろう。気持ちはわからなくはないが、「小沢やめるな!」などと吼えるのは無責任なダベリにしかならない。事態はドラスティックに進行している。

小沢氏の記者会見の映像をみながら、発言を反芻しながら、いろんなことを思った。この事態についての各ブロガーの反応も読みながら、考えさせられた。暗澹たる思いもした。これまで、自身があまり知らないことには首を突っ込むのは控えようぐらいに思っていたが、いま考えていることを、ブログに書いておく必要があると思い書き出すことにした。

野党各党はそれぞれ思惑があり、考え方の違いもあるのは当然である。その立場で、いろいろ発言することは重要だ。それぞれの政党の支持者もそれぞれの意見がある。その立場から小沢氏の発言や態度を批判することは重要だろうが、それで大事な論点を見失うことがあっては、損失はあまりにも大きい。

私は小沢氏の記者会見における次の発言の大きさに注目すべきだと思う。

小沢氏は、記者会見の中で次のように発言している。

首相が決断した1点目は、国際平和協力に関する自衛隊の海外派遣は国連安保理、もしくは国連総会の決議によって設立、あるいは認められた国連の活動に参加することに限る、したがって特定の国の軍事作戦については、我が国は支援活動をしない。2点目は、新テロ特措法案はできれば通してほしいが、両党が連立し、新しい協力体制を確立することを最優先と考えているので、あえてこの(新テロ特措)法案の成立にこだわることはしない

福田総理は以上の2点を確約された。これまでの我が国の無原則な安保政策を根本から転換し、国際平和協力の原則を確立するものであるから、それだけでも政策協議を開始するに値すると判断した。

青字にした部分に関しては、日本政府がテロ特措法で行なっていたインド洋での無償ガソリンスタンドは、それに該当しない。したがって、再開できる道などない。

インド洋での無償ガソリンスタンドは、赤字にした部分にある特定の国(アメリカ)の軍事作戦の支援である。

青字赤字を総合すると、福田首相は、政府がこれまで進めてきた政策を大きく転換している。青字と赤字が政策の根幹となるなら、緑字にした2点目の決断は言わずもがなである。

新聞報道等では、自民党イブキ幹事長をはじめとした政権与党は、しっかりと調整して自民・民主の党首会談に臨んだと豪語している。
自分達が進めてきた政策の根幹をここまで民主党に譲って、これからさき、どんな風に国会での論戦に臨むというのか。小沢氏が党首としての進退をかけて発言した「福田首相の提案」をなかったこと、小沢氏はウソを言っていると言うわけにもいかないだろう。死に体の自公政権もずいぶん打撃を受けている。自民党の虚勢だらけの情報操作に踊らされる必要はない。

いま、問われて然るべきは、自民党公明党の国家運営の基本政策の根幹が液状化していることであり、野党各党が疑心暗鬼からお互いの批判牽制に汲々としている場合ではない。今こそ、福田総理及び自民公明を徹底的に追及し、解散総選挙に持ち込むべきだ。

社民党支持者や共産党支持者や民主党支持者や国民新党支持者、無党派から保守系から革新系まで、様々な人々の思惑が入り乱れ、ダイナミズムをつくりだしてはじめて、売国自民党の政権を打倒できる。

私は、もしかしたら小沢氏は捨て身でクリンチしてきた福田首相の作戦に対して、さらに捨て身で解散総選挙への道筋を切り開いたのではないかとさえ思う。わからないことが多すぎる。やがていろいろな事実がわかるだろう。大事なのは、自民党政権を終焉させること、自ENDを成し遂げることである。与党も野党も選挙結果が怖くて身動きできないようなバカな政治状況だけは勘弁してほしい。市民もまた、選挙結果が怖くて発言の矛先が鈍るようなことがあってはいけない。政治の根幹には世界への配慮、そして「信頼」が埋め込まれている。自ENDへ向けてポジティブに思考し発言していこう。

【参考】

小沢氏「混乱にけじめ」 「報道に憤り」とも 会見全文(朝日新聞)

【ネット中継】小沢代表緊急記者会見(民主党ホームページ)
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http://asx.pod.tv/dpj/free/2007/20071104ozawa_v300.asx
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http://asx.pod.tv/dpj/free/2007/20071104ozawa_v56.asx