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アセス準備書に5000通以上の意見

今朝の新聞報道(沖縄タイムス)によると、沖縄防衛局の発表では5074通の意見書が提出された。5.15消印有効なので、もう少し多くなるだろう。
アセス学会元会長の島津康男先生によると、全国的大規模事業でも3000通程だから「注目度は高い」ということである。
なにはともあれ、でたらめな事業の進め方をしている事業者に対するプレッシャーにはなった。働きかけに奮闘されたみなさん、意見書を書かれたみなさん。おつかれさまでした。

さて、これからである。

「続きを読む」以降に、私が知っている限りで、これからの手続き上の流れをざっと押さえておく。

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  1. 沖縄防衛局は、5000通以上の意見書の概要をまとめ見解を付して沖縄県へ送付する。
  2. 沖縄県環境影響評価審査会はそれらを基に審査して沖縄県へ答申する。
  3. 沖縄県は120日以内に、審査会答申および名護市の意見を踏まえ県知事意見を沖縄防衛局へ出す。
  4. 沖縄防衛局は、県知事意見を受けて必要なら追加調査・修正して「評価書」を作成し、沖縄県等へ送付する。
  5. 環境大臣は「評価書」を受けて沖縄防衛局に意見を出す。
     
  6. 沖縄県環境影響評価審査会が審査し「評価書」に関する意見を沖縄県へ答申。
  7. 沖縄県は審査会答申等を踏まえ、沖縄防衛局へ意見を出す。
  8. 沖縄防衛局は、環境大臣・県知事意見を踏まえ「評価書」を補正し沖縄県等へ送付。
  9. 沖縄防衛局は、補正済みの「評価書」を公告縦覧。
  10. 事業実施。

次の注目ポイント

  • 沖縄防衛局がどのように概要をまとめ、見解を出すか。
  • 沖縄県環境影響評価審査会の審査及び答申がどのようになるか。

沖縄防衛局が行なう、意見書の概要・見解には制度上の期限はないが、スケジュールの遅延を避け速やかに出ると思われる。知事意見は、それを受けて120日以内という期限があるので、6月上旬中旬にも沖縄防衛局が動けば、自動的に10月には知事意見が出されることになる。

その間には、衆院選挙が確実にあり、政権交代が成されれば、この事業そのものが見直され、手続きがぶっ飛ぶ可能性もある。

予断を許さない状況が続く。

4以降に進まない可能性もあるが、進んだら、次に来るのは「評価書」の確定と事業実施である。環境大臣の意見が「ジュゴン」「サンゴ」「生態系」に関って、最大の注目を集めることになる。名古屋の干潟埋め立ては、閣議アセスだっただろうと思うが、この環境大臣意見で名古屋市がギブアップして事業は見直され干潟は守られた。

1997年の市民投票以来の、新基地建設問題に終止符を打てるか。いよいよ正念場は近づきつつある。