みやぎブログ

演劇・戯れ・政治

慙愧に耐えない

Zanki 26日午後(日本時間の27日未明)、米下院の外交委員会は従軍慰安婦問題に関する決議案を39対2の大差で可決した。

そのことに対して日本国の最高権力者であるところのアベシンゾーは、「コメントするつもりはない」とコメントし、「米議会では相当たくさんの決議が決議されている。その中のひとつなんだろう」と、他国の議会の決議を数量の中に矮小化してみせた。こんな発言してたら侮辱されたといらぬ火種をまたつくるぞ。少しは日本語ちゃんと使えよ。記者に「決議は割と重要ではないか」と問われ、「それはあなたの意見ですね」とキレてみせる狭量さも発揮している。

ほんとうにおバカなんだと思う。大臣が自殺したときに誤用して赤っ恥を晒した「慙愧に耐えない」という日本語を、こういうときにこそ使えばいいものを…反省や謝罪の意思はないから、そんな言葉は使えないだろうけど。

左の画像は、下院委の決議採択を受けて、思わずやってしまった落書き。

ラントス外交委員長は(ホロコーストの生存者らしい)がいいことを言っている。

「国家の真の力は、その歴史のなかの最も暗い一幕を突きつけられた時に試される」

日本は「歴史の記憶喪失」を進めていると嘆いたらしい。
ラントス委員長は例のワシントン・ポストに掲載された「THE FACTS」にも言及し、「慰安婦の生存者を汚すものだ」と批判している。
ラントス委員長は民主党だが、共和党のロイス議員も、「昨日のことに誤って対処すれば、正しい明日を得ることも難しくなる」と今日的問題であることを強調している。
1月末に、マイク・ホンダ議員が決議案を提出した際は共同提案者は6人だったが、「THE FACTS」の広告に触発されて増加し最終的には下院定数435の3分の1にあたる145人に上った。
THE FACTS」の連中は、完全にヤブヘビ行為をしたカルト集団である。こんなカルトが日本の国会議員であることは、良識ある日本国民としては「慙愧に耐えない」ところだろう。
下院議長も、この決議案採択を支持しており、7月にも本会議で決議案は採択される見通しのようだ。

「アイム・ソーリー、難しい?」慰安婦決議巡り米議員朝日新聞070627)

慰安婦決議案、米下院委が可決 下院議長が支持表明(朝日新聞070627)

自分勝手で人でなしな「THE FACTS」を主張し続ける国会議員たちは、自民・民主両党にいて、27日に記者会見している。そして「事実に基づかない決議は日米両国に重大な亀裂を生じさせる」と話しているが、自分勝手で人でなしで自分にのみ都合のいい「事実」を主張し続けることが、どんなに酷いことで日米両国どころか国際社会の中で日本を孤立させることに気づいていないのか?知っててやっているんだろうから、「美しい国」の方向性は、とてつもなく「危険な国」なんだということを私たちは改めて噛み締めるべきであろう。

米の慰安婦決議案、平沼氏らが批判声明…懸念示す向きも(読売新聞070627)

この国会議員たちの発言に対して「言っていることは間違っていないが、言い方やタイミングに問題がある」という政府筋のコメントも読売記事にある。日本という国では、この先も、ずっとこのような言論は止むことはないだろうと思う。

政府権力はこのような言論(精神)を内に秘めて、わかりあえない場合の解決手段として軍隊(自衛隊)を動かすことができる。

政府権力としては、軍隊を動かすことに対する国民的合意を得やすくしなければならない。そのために軍隊の負の部分を消し去ることは大事だ。沖縄戦の「集団自決」から日本軍の関与を消すことはとても重要な課題になる。「歴史の記憶喪失」は、頭の悪い国家主義者たちの性癖ではなく目的を持った冷静な意図的行為である。

憲法は紛争解決の手段としての戦争を禁じ、戦力の保持を禁じている。誰に?国家政府に対してである。誰が?主権者が。憲法は、主権者からの政府に対する命令である。政府がその命令を気に入らないからといって廃棄し新しくしようなどというのは、もっての他である。主権者である国民が、それについていく姿は、ハーメルンの笛吹きについていく子どもたちか、羊たちの沈黙に出てくる羊小屋の羊状態みたいなものである。新基地を押し付けられ、自衛隊まで派遣され、歴史教科書を書き換えられ、それでも自民・公明を支持する有権者が多数を占めるという「沖縄」は、その先頭を行っているようだ。慙愧に耐えない。

年金問題で大騒ぎしている間に、教育関連三法、イラク特措法、、どんどん凄い法律が強行採決されている。現憲法を廃棄して「新憲法」制定と公言してはばからない自民党の野望の恐ろしさは、もっともっと注意深く検証されて、効果的に徹底的に警鐘を鳴らされるべきである。

この国の現在と未来(遠い将来ではない明日)は暗い。現政権にNO!を突きつける、今回の参院選を逃すわけにいかない。

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