『顧客国家』論4-3
世間は連休らしい。わたしも所用があり、昨日から今日にかけては、事務所のシャッターは開いてるが不在で閉めていました。4時に事務所をあけて、いろいろ作業したり電話掛けしたりしていたら、女性が子連れで訪ねてくれて、名刺やビラを持っていってくれました。面識もない方でしたし急いでいるようでしたので、あまりお話はできませんでしたが、うれしかったです。
告示日である一昨日の夜は、市議のヤブ夫妻が訪ねてくれました。わたしは友人の車で出るところだったので、立ち話だけで別れたのですが、シモジ氏が立候補するのかと評判をよんでるポスター(笑)貼りに向かうところだった?ようです。みんな、それぞれの立場でがんばっている。
仲井真氏の演説会がある十字路を通ったのですが、200人近くは人が集まっていた感じです。作業服姿の動員された働く仲間が多かったかな。わたしを乗せた車が通過するときは、商工会長さんが演説されていたようです。
革新陣営の動員には労組の方々や比較的高齢の方々が多い。保守陣営は土木建設業関係の企業動員が多い。《動員》だけみてると、名護では保守が圧倒的に優勢な感が否めない。
そんなことをおもいながら、女性が事務所におとずれてくれたことのうれしさを大切にしたいと感じている、今日このごろですが、勝手に連載しているガバン・マコーマックさんの琉球新報に掲載されたインタビュー記事紹介、3回目をお届けします。
-------------------------ココカラ
『顧客国家』論(4-3)
<安倍政権をどう見るか>
小泉政権は民族主義と同時にアメリカ支配という矛盾をはらんだ政権といえる。小泉時代にこの矛盾は鋭く激しくなりつつあったが、小泉さんは演技がうまいので矛盾をうまく隠すことができた。しかし、安倍さんはそれほど演技力はないので、矛盾が表面化するのではないかと思う。
安倍内閣をよくみれば、ナショナリズム、民族主義的傾向が強くなっている。閣内に右派組織・日本会議と連携し衆参200人以上が参加する日本会議国会議員懇談会のメンバーや、神道政治連名国会議員懇談会のメンバーがいる。
<小泉政権と安倍政権に共通するキーワードは>
占領期からアメリカに抱き締められ過ぎて、アメリカに従属的な国家、つまりクライアント・ス
テート(Client
State=顧客国家)だと考えている。従属はある意味で当たり前という側面もある。アメリカは世界経済を握っていた。アメリカに協力することで市場を開
いてもらうなど経済的な利益は大きかった。歴史的にみれば、二十世紀の日本は超大国と同盟関係があったときは、安定していたが、日英同盟を解消した後、
1930年から40年代は大きな谷間に入ってしまったからだ。
-------------------------ココマデ
小泉さんの演技とは直接つながらないが、小泉さんといえば「郵政」である。立花隆氏は「海外メディアが伝えた小泉・郵政解散劇の評判」で「郵政省と郵政族に深い恨みを持った、ちょっと頭の弱いポピュリスト政治家」と小泉さんのことを適切に評価し、破壊のための破壊に狂奔する日本国史上最大の国家システム破壊者と危惧している。
立花氏の記事でも紹介されているが、“ちょっとIQの低い人々中心に進める”という戦略で進められた郵政改革PRは実を結び自民党(=公明党)は圧勝した。小泉劇場を無反省に垂れ流したメディアの動向や、さまざまなことがらが「全体主義」へと向かっている気がしてならない。「安楽への全体主義」と時代を喝破した藤田省三さんを思う。
安倍「内閣」のみらなず安倍総裁の「自民党」責任者たちには「日本会議」のメンバーが多い。この日本会議が、いろんな宗教団体とつながっていることも憂鬱。
日本会議については、日本人が知らない恐るべき真実というブログの「自民党を操る日本会議」を読むと参考になる。
ネット上で日本会議や現状についていろいろ調べていると、ユダヤの陰謀説などと論旨が近くなる(トンデモ本的な)批判も多いが、現在の状況の流れには人をして暗澹たる気持ちにさせる十分なものがある。
ガバンさんが「占領期からアメリカに抱きしめられ過ぎて」というのは、ジョン・ダワーの「敗北を抱きしめて」の《抱きしめ》からきた表現だと思う。
日
本人が《抱きしめ》たはずの敗北が忌まわしき過去として捨て去られようとしている。「戦後レジームからの脱却」を果たすには、《抱きしめ》たものはなん
だったのかを忘れてはならない。そうでなければ、戦後レジームからの脱却は「戦前レジームへの回帰」とどう変わるというのか。