宮城康博blog

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浜下り外伝(digest3/1)

『浜下り外伝』は東京演劇アンサンブルの共同代表である志賀澤子さんにメール等で「宮城くん、沖縄のことで劇団に戯曲を書いてくれないかな」と依頼され書いた戯曲。

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『浜下り外伝』の舞台写真より;永劫の女(志賀澤子)

前年に沖縄の民話に材をとった戯曲『鬼餅(ウニムーチー)由来記』(未上演)を書いた後で、もうひとつ戯曲にしたいと思っていた民話が「浜下り」だった。書き下ろしを引き受けたはいいが、劇団を辞めて以来、アンサンブルの芝居もみたことないし、プロットどころかテーマも構成も定まらず、自分の中の妄想を旅するように紆余曲折した。そこいらへんについては、いくつかのノート*1を書いているので、興味のある方はお読みください。

浜下り外伝digest3の1

東京演劇アンサンブル『浜下り外伝』(宮城康博作、三由寛子演出)2017年6月17.18日 於:ブレヒトの芝居小屋

「浜下り外伝」は《始原(1854)》《永劫(1997)》《創生(2017)》という三つの時代の男女のダイアローグで構成される。それぞれが分割され、交互に演じられていく。それぞれのエピソードは、「浜下り」という伝説及び行為で微かに結ばれているようだが、内容的にはそれぞれ別ものであり、SFのように時空を超えて結合したり明示的に近接し合うこともない。創生の女の「ウィシャルオーバーカム」の歌声と戦闘機の轟音だけが象徴的に場面をつないでいる。

アンサンブルの演出の三由寛子は、舞台全面に水を張った。そのことによって、代わる代わる訪れる三つの時代がまるで波のように感じられ、幻想的な世界をつくりだしていた。幻想的と書いたが、幻想的のひとことでは言い表せないほど水そのものが重要な役割を演じた。そのことについては次回以降触れたい。

上演を記録した動画をdigestにして3分割してあるので、その1をここに置いておく。

(つづく)