読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

断ち切れ「心の呪縛」 【追記あり】

091216左の画像は本日の琉球新報7面に掲載されていた共同通信配信の記事。

共同通信編集委員・石山永一郎氏の署名入りの評論記事だが、全国の地方紙で扱われているところも多くはないだろうから、ぜひ紹介したいと思いスクラップした。

沖縄の新聞で各政党支部や社会面での人々の反応をみると「信頼できない」や「先送りではダメだ」という意見が多々ある。それぞれにもっともだと思いつつ、私は違うことを考える。

これまで新聞等で報道されていた閣僚や関係者発言の紆余曲折と、昨日の「基本政策閣僚委員会」で決定を得たことは重みが違う。政府としてオーソライズしたことは重要である。

これまでの米側からのプレッシャーも、メディアの戦争前夜のような騒ぎ方も、ひとえにこのオーソライズをさせないことにあった。

確かに「先送り」というすっきりしないものだが、交渉ごとには相手がいる。オーソライズされた決定を得て、首相が肉声で明言した「辺野古以外を模索」という言葉も重い。これからの米側との再交渉で、いよいよ連立政権の真価が試される。

これで大手マスコミの論調の潮目が変わるかはわからないが、マスコミも政府官僚も国民も対米関係における「心の呪縛」を断ち切るべきだと心より思う。そういう意味では、左記の石山氏の核心評論は広く読まれるべき評論である。

【追記】1217,15:10

画像では見づらいでしょうと、わざわざテキスト化してメールで送ってくださるかたがいました。さっそく、ここに置かせていただきます。ありがとうございました。

[E:memo]

核心評論>普天間問題/断ち切れ「心の呪縛」
 
 「それは米国が受け入れない」。米軍普天間飛行場の移設問題で、政治家や官僚から幾度となくこの言葉を聞いた。社民党が提案しているグアム島や硫黄島への移設、伊波洋一宜野湾市長らが主張している移設先なしの無条件撤去案など選択肢が語られるたびに、日本政府は米国の顔色をうかがい、自ら排除し続けてきた印象がある。
 政府は15日、普天間問題の結論を来年に先送りし、与党3党で新たな移設候補地を検討する方針を決定した。性急に事を決めず、すべての可能性を吟味したうえで米国と本腰の再交渉に臨むという判断は間違ってはいない。だが気になるのは、戦後、一貫して続いた「対米追随外交」ゆえか、政治家、官僚ともに米国に異を唱えることを恐れる「心の呪縛(じゅばく)」から抜け出せていないと思える点だ。
 米政府の意向の「伝達人」にすぎないルース駐日米大使が顔を真っ赤にして現行計画の履行を迫ったときは、岡田克也外相北沢俊美防衛相ともども会談場所から青ざめて出てきた。今は民間人にすぎないアーミテージ元国務副長官が「10年かけた合意が崩れる」と懸念を口にすれば、閣僚さえもが「日米関係の危機」と過剰反応する。
 いずれも「対等な日米関係」とはとても思えない情けない光景だった。
 そもそも普天間問題は、米国と日本では重みが違う。米国の思惑通り普天間の移転が進まなくても、米軍のアジア・中東戦略が決定的な打撃を受けるとは思えない。オバマ政権を大きく揺るがす国内問題にもなり得ない。一方、鳩山政権にとっては、沖縄県民の猛反発や社民党の連立離脱の恐れもある最大の懸案。問題が抱える意味が日米間で著しく「非対称」なのだ。
 にもかかわらず、米側は「現行案が唯一実現可能」(ゲーツ国防相)と突き放す。確かに外交とは相手がノーと言わない限り、国益のために最大限の要求を相手国に迫るのが常道だが、発すべき「ノー」が遅すぎた日本政府の迷走や世論の動向も見据えた発言と思われる。
 米側も日本の閣僚も「日米合意の重要性」を強調するが、政権交代を経て2国間合意が平和的に破棄された例は多々ある。オバマ大統領も今年9月、ブッシュ前米政権がチェコポーランド両国と合意、調印した迎撃ミサイル設備配備計画を「核なき世界」の推進を掲げて白紙撤回した。
 来年は日米安保条約締結から50年。交渉を尽くすことで、条約に基づく日米軍事同盟の今後についても議論が深まるはずだ。普天間問題を沖縄の目線に立って解決できないようでは、鳩山首相が思い描く「駐留なき日米安保」など永遠に絵空事だろう。平和憲法を掲げる日本と世界最強の軍事大国・米国との軍事同盟とはいかなる形が本来的かつ現実的か。本質的な論議にまで引き込む覚悟が今後の対米交渉では必要だ。
共同通信編集委員 石山永一郎)

[E:pencil]

昨日、我が家で鍋を囲んだ、佐藤学さんからは「東京新聞」がなかなかいい特集記事を組んでいたとご紹介いただきました。現物が入手できれば、ここでも紹介したいと思います。

私がネットで読める範囲内で、全国紙や地方紙の記事を読んでみた限りでは、1996年のSACO合意以来の事実経緯も踏まえきれていない、いい加減な記事が多くありました。ほんとうに新聞社にチェック機能がないのかと思うほどのいい加減さで腹立たしい限りです。オバマ大統領と鳩山首相の対談時の「トラストミー」はグアム移転経費の予算関係の話だと言うのが週刊朝日あたりで出ているらしい。その「トラストミー」を「年内決着」の脅迫のネタにして論調をつくった新聞をはじめとするメディアや論者は、それこそ「国賊」でしかない。