宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

続・環境破壊問題としての新基地建設

本日、下記のニュースに接した。

米環境保護団体がオバマ大統領に辺野古基地建設中止を要請−JanJanニュース(2009/12/12)

2009年12月8日付けで、アメリカの環境団体が連盟で政府に対して沖縄・辺野古新基地建設の中止を要請した。

"We urge you to direct the U.S. secretaries of defense and state to cancel this project immediately."
「我々は、国防総省国務省にこの計画の即時中止を求める。」

という力強い内容である。生物多様性センター(Center for Biological Diversity (CBD))を先頭にした環境保護団体の連合に加え、Natural Resources Defense Council,(NRDC)、Earthjustice, Greenpeace and the Endangered Species Coalitionなど400以上の団体が署名している。

いまだ米国では、ニューヨークタイムスやワシントンポストといったメジャーな新聞で、沖縄における米軍基地問題が環境問題として意識され言及されてはいない。今回の環境NGOの政府への要請をはじめ、ラムズフェルドジュゴンが訴えたと話題になった米国で提訴されているジュゴン訴訟や、多様な動向が大きくクローズアップされれば、状況は一変する。

普天間の危険性除去には辺野古移設が現実的で唯一実現可能だとする主張が、トンデモ話であったと回顧される日は遠くない。

[E:eyeglass]

ジュゴン訴訟の動向について、私は詳しく話せる知識と情報を持ち合わせていないが、ジュゴン訴訟原告団の報告を紹介したグリーンピースジャパンの事務局長のブログによると、「日本政府が建設を実行するには、その部分に関して米政府/米軍の許可が必要となる。ジュゴン訴訟によって、この許可が出ない」ということになっているらしい。

辺野古の基地建設は不可能・不必要!?
星川淳グリーンピース・ジャパン事務局長余談12/6 2009)

辺野古への新基地建設計画のお葬式はまだだが、政治的に生き延びさせるため繋がれた装置が外されるときは近づきつつある。まだまだ楽観はできないが、悲観的な情報・状況ばかりではないとはいえるだろう。

[E:gawk]

私は新聞と思ってない特定思想の方々の機関紙である産経に、民主党長島昭久防衛政務官の発言が掲載されていた。→産経2009.12.8 19:59

「基地のコストを減らしてくれという人たちは、日本が有事のリスクをどれくらい米国と分担するのかという議論を全くしない。とにかく迷惑施設だからどこかに行ってくれという議論が横行している」(長島昭久防衛政務官)

見出しも、「普天間県外移設」を批判 長島防衛政務官「あっち行けといえるか」という威勢のいいものだ。私は長島氏の発言を全否定しようと思わないが、彼が語っていることではなく語っていることからみえてくる語っていないことが気になる。

有事のリスク分担の話は確かに二国間安全保障条約を結んでいる限り重要な論点であり、政治家、政府は考えなければいけない問題だろう。平時のリスク分担を沖縄に加重に押し付けている現状をスルーして、防衛政務官なる役職にある人物が語っていることを思うと、やはり日本国は誰もまともに安全保障政策を考えていないんだなとお寒くなるだけである。

偉そうに能書き垂れて、誰にしているのか知らないが反論するなら、沖縄を踏んづけている足をどかして(こういうと、無条件全面返還、非武装論者だと揶揄されるかスルーされる可能性大なので、あて「軽減」してからと言ってもいい。いずれにしても、いま話しているのはラムズフェルドが世界一危険だといった「普天間」の話なのだから)から言ってほしいものである。

私は思った。産経の整理部は見出しを付け間違っている。実態に即せば、普天間県外移設」を批判 長島防衛政務官「こっち来いといえるか」  だよね。

[E:flair]

最後にもうひとつだけ。琉球新報の今日の朝刊一面に載っていた記事を紹介しておく。

東富士へ一部訓練移転 普天間移設現行案同意を条件に琉球新報2009年12月13日)

【東京】米軍普天間飛行場移設協議に関連して、鳩山政権が日米合意の名護市辺野古への移設案を受け入れた場合、普天間飛行場のヘリ部隊と地上部隊の一部訓練を東富士演習場(静岡)に移す「沖縄負担軽減策」を米政府がまとめていることが12日、分かった。沖縄側が求めてきた日米地位協定への環境条項設置も盛り込んだ。その上で米政府の2011会計年度予算要求がヤマ場を迎える18日までの方針決定を日本側に要請、現行案に同意がない場合は米側グアム移転費の11年度予算計上を見送る考えも示した。(以下略)

この記事は二つの意味で興味深い。

ひとつは、海兵隊地上部隊との訓練の一体化のために普天間はシュワブへという米側の論理が、米側の提案により溶解しだした。1997年の名護市民投票の際にも、私は防衛庁(当時)の役人に、何故に名護市(シュワブ)が、海上ヘリポートの立地適地となったのかを問い「練度を高めるため」「水陸両用部隊との一体的な訓練」と聞かされ続けた。その訓練が移転できるという提案が12年を経てアメリカ側から出てきたのは感慨深い。辺野古への新基地の正当性は風前の灯である。

もうひとつは、大騒ぎして自公政権が駆け込みで強行採決した「グアム協定(条約)」だったが、素人ながら私も、日本にのみ予算拠出の縛りをかける片務協定であると指摘してきた。そのことが米政府の「予算計上を見送るぞ」という恫喝から如実にみえる。日本では二国間条約であり、グアムへの資金拠出は憲法の上を行く約束事とされているが、米国では議会がダメだといえばびた一文出てこない政府が勝手に日本国と結んだ約束でしかない。なんちゅう属国ぶりだろう。なんちゅう傲岸不遜な「帝国」だろう。

[E:catface]

終わらそう。こんなこと。そのためにできること、なにかあるはず。こんなことがあるよ、というアイディアがありましたら、ぜひ紹介してください。コメント欄でも、右サイドバーにあるメールフォームでもいいので連絡してください。エントリで紹介させていただきます。

[E:end]