読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

環境破壊問題としての新基地建設(追記あり)

I42p0400 アメリカ合衆国大統領は、沖縄へ造ろうとしている海兵隊の新しい基地の海域が、どういう場所だか知っているのだろうか。この沿岸域を破壊する行為が、アメリカ国内における大統領の支持集団である環境NGOからどのような反発を受けることになるか、大統領は知っているのだろうか。
  世界自然保護連合(IUCN)という日本国や米国も加盟する世界最大の自然保護機関が、沖縄のジュゴンヤンバルクイナノグチゲラという貴重種に注目し、辺野古への新基地建設や東村高江近傍のヘリパッド建設に並々ならぬ関心を示し、複数回にわたり日米両政府に対して勧告している。

  日本の報道では、アメリカ政府がとにかく辺野古に基地を造れとヒステリックに圧力をかけているように大合唱しているが、そのアメリカはどのアメリカで、アメリカはそのようなアメリカしかないのか。オバマ大統領の対日スタッフたちは、日本/沖縄で起きている海兵隊の基地移転(建設)問題で、深刻な自然環境破壊問題が惹起していることを大統領に正しく伝えていないのかもしれない。これは、オバマ大統領の支持基盤である環境NGOに深刻な懐疑/反発をもたらし、大統領のリーダーシップに傷をつけかねない。そのことを知っている対日スタッフたちは、そうであるからこそ日本政府を急がせているのではないだろうか。

  辺野古への新基地建設は、世界自然保護連合(IUCN)の世界大会においてジュゴン保護等(つまり生物多様性・種の保存)の観点から懸念をもたれ、建設を断念する選択肢を持った科学的アセスを慎重に行うよう三度も勧告されている。アメリカはこれは日本国の事業であるがアセス等に協力すると及び腰で発言し続け、日本政府は矢面に立たされ苦しい言い逃れに終始し続けてきている。

  来年は、国際生物多様性年で日本は議長国として生物多様性条約第10回締約国会議(CBD・COP10/MOP5)を主催する。自ずと、ジュゴン保護やさんご礁など日本国の領域にある南西諸島の豊かな自然環境保護の問題に注目が集まる。日米が、軍事面で沖縄の貴重な環境を破壊し続けていることは間違いなく国際的な注目を浴びることになる。

  軍事の存在に関するイデオロギーは別にしても、環境をここまで破壊して沖縄に基地を造ることは大きな批判を浴びることになるのは間違いない。ここ最近の動きからだけでもそのことは容易に想像できる。

[E:one]WWFジャパンは、12月8日に辺野古・大浦湾の生物多様性保全を要請し、新基地建設を生物多様性保全の観点から中止することを求めている。

記者発表資料 2009年12月8日
辺野古・大浦湾アオサンゴの海 生物多様性が豊かな理由
WWFジャパン)

[E:two]12月4日には、環境NGOが共同声明を発し、辺野古・大浦湾地域への新基地建設(普天間代替施設)の白紙撤回を求めている。

NGO共同声明2009年12月4日
WWFジャパン)

[E:three]12月にはスイスのジュネーブで環境規範と軍事活動をテーマに国際的な政府間会議が開かれる。国連環境計画(UNEP)はその会議に向けて先月沖縄で非政府組織と共に国際会議を開き、現在進行中の日本政府防衛省による辺野古アセスは不適切であるとの見解をまとめ、12月の会議で提起されることになっている。

辺野古アセスは不適切 国連作業部会
沖縄タイムス2009年11月29日)

[E:wave]

  鳩山政権が、環境問題に関する国際的な動向を考慮に入れながら、12月10日11日とジュネーブで行われる国連の「環境規範と軍事活動」をテーマにした政府間協議で、国連環境計画(UNEP)作業部会が発するメッセージを真摯に受け止め、オバマ大統領のアメリカと本格的かつ本質的な協議を行い、辺野古案を白紙撤回することを心より願ってやまない。おそらくその決断は、環境問題に関するオバマ大統領および大統領を支持する環境NGOの意にも適うだろう。

 国際自然保護連合(IUCN)は、2012年に第五回世界自然保護大会を済州島で開催する。韓国の特別自治道である済州島でのIUCN大会で、軍事基地と島嶼の自然環境の問題をテーマにすることは可能かも知れない。ディエゴガルシアやビエケス、それこそグアム、沖縄。様々な島嶼で起きている問題を顕現化し共有するチャンスでもある。済州島にも海軍基地が建設中であると聞く、これを機会に民衆レベルでのネットワークと、政府機関の東アジアにおける共同安全保障について協議するチャンスかもしれない。ガタリの三つのエコロジーではないけれど、環境を深く広く思考し実践することが大切。

 南北朝鮮の平和的統一と、沖縄の自立自律化は、日本国にとっても日本国民にとっても、戦後を総括し東アジアの一員として地域とまともな関係を築いていくために、避けては通れない道である。それこそ、安全保障のためには必要な措置でしょう? だって、隣人をキチガイ扱いして武力で脅しつけているだけで安心安全は保てるはずないのは自明でしょ。(だから憲法9条を持ちながらも日米安保を必要としているんだろうけど、憲法9条の恩恵は享受し日米安保の現実は沖縄になどという酷い思考停止は、醜い日本人と謗りを免れず、結局は民衆の安全保障を損ねるだけ。もうそろそろ次のステップを踏まなければ、いつまでも敗北を抱きしめて名誉白人のつもりでいたら、東アジアの本当に孤児になっちゃって、そのうち暴発して戦前…orz。キーボードを叩く指が滑りすぎました、すみません。でも、どうにかしましょう。そう思うことが、大事だと思っています。)
 そのためにも、1945年以来続いているアメリカの沖縄占領を終焉へと導くステップを踏む必要がある。辺野古への新基地建設は、1972年以前に戻るに等しい愚行でしかない。大多数の沖縄県民はそのことに気づいているから、1996年にSACOで新基地建設が発表されて以来、13年の長きにわたって反対し続けているのだと思います。

[E:clip]

 政府は迷走しているようですが、「国外移設すくなくとも県外移設」といってきた「公約」を実行させましょう。
 ひとりでもできる、家にいながらにしてできる、鳩山政権へのアクションを、下記リンク先を参照してください。

鳩山政権の関係閣僚へのメールやFAXでの申し入れや要請を!
辺野古浜通信2009年12月08日)

[E:end]

 「みみずくからの伝言」のとらこさんが、《「なごなぐ雑記」から目が離せない》というエントリーを書いてくれました。あわせてお読みください

「なごなぐ雑記」から目が離せない 。
(みみずくからの伝言2009/12/8)

[E:catface]

【追記】12.11.10:10

「壊れる前に…」の、うにさんが、私たちにもできるオバマ大統領へのアクションを紹介してます。ぜひご覧ください。

ツイッターでオバマ大統領に声を届けよう
(壊れる前に…2009.12.11)

私は、うにさんの用意してくれたテンプレに、琉球新報の英字版PDFがあるサイトのURLを付け足してツイートしました。http://twitter.com/nagonagu/status/6551280720

[E:good]