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宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

アセス準備書への私の意見書(参考)【追記あり】

締切が5月15日と迫っているものだから、腹立たしいと思いながら貴重な時間を割いて書きました。(ほんとうはヒマだったんだけど、貴重な私の時間であることに変わりはない)^^

もちろん、5400ページの準備書など読んでません。
たまたま友人からもらった、沖縄防衛局発行の「あらまし」(それでも29ページある)だけはチラ見しました。…といっても、確認のため数箇所だけ。

ここんとこ、ここで紹介してきたリンク先で、いろいろな問題点はすぐわかるし、たった一言でもいいから、ぜひあなたも意見書(だいたい意見書などというから、いけないんだ。意見ハガキで充分)を書いてみてください。

宛先等は

〒904-0295
沖縄県嘉手納町字嘉手納290番地の9
沖縄防衛局調達部調達計画課
【意見書に必要な事項】
氏名・住所/準備書の名称/環境の保全の見地からの意見と理由(日本語のみ)

以上です。

少し長いけど、「続きを読む」以降に私の意見書を掲載しておきます。参考にはならないだろうと思うけど、こんなんでいいんだと自信を持ってもらう材料にはなるかも。[E:catface]

【追記】

はてなのブックマークで、hatestさんから、「これに対しての回答って帰ってくるの?」という質問をいただいたので、ここでお返事させていただきます。

準備書への意見書は、事業者が概要をとりまとめ及びその意見への見解を沿えて「県知事」に送付します。その際の事業者の見解がまず第一弾の「回答」になります。

環境アセスの手続き上の流れは、その後、県知事が必要なら公聴会を開くなどしつつ関係市町村および「環境影響評価審査会」などの意見を踏まえ、事業者に対して意見を出すことになります。

事業者はその県知事意見及び準備書に出された「環境の保全の見地からの意見」を踏まえ(ここでどう踏まえるかが第二弾の「回答」になります)、準備書の項目を見直し必要なら追加調査をするなどして評価書を作成します。

その後、評価書を県知事へ送付し、知事意見を得て補正し評価書を公告縦覧するなどの手続きを経て、環境影響評価書を確定します。評価書確定の手続きにあたっては、環境大臣が必要に応じて意見をすることができることになっています。

ここまでの経緯に鑑みれば、間違いなく、事業者(沖縄防衛局)は都合の悪い意見は徹底的に無視するだろうと思われますが、これからのステップでどのように対応するのかを注視する必要があります。

以上です。つたない回答ですみません。【追記/ココマデ】

-

[E:pencil]

2009512

沖縄防衛局

調達部調達計画課

 

普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価準備書に対する意見書

 

沖縄県宜野湾市大謝名●-●-●

宮城康博

 

表題事業に関して環境の保全の見地からの意見及びその理由を提出いたします。

 

■意見

「準備書」を撤回し、当該事業の環境影響評価を「方法書」段階からやり直すか、当該事業そのものを白紙に戻すことを求める。

 

■理由

1.【方法書への意見が無視されている】私は方法書に対して、1.対象事業が不明確である。2.事業計画が地方公共団体の合意を得られておらず不安定である。3.当該事業で設置される施設の管理・運用権者である米国の主体的参加がなければ供用後の環境影響は予測・評価できない。4.立地予定沿岸域は自然度が高い貴重な場所であり、事業を実施しない選択肢を持つべきである。などの理由をもって、方法書の撤回及び手続きのやり直しを求めたが、一顧だにされず手続きが進行した。これは、私の意見のみならず、専門家をはじめとした多種多様な環境の保全の見地からの真摯な意見が反映されておらず、事業者に環境影響を考慮する意志はない(もしくは甚だ薄い)と判断せざるを得ない。

 

2.【準備書の膨大さは異常極まりない】5400ページもの準備書を、30日の公告縦覧だけで済まし締め切り意見を求めるというのは、環境影響評価法の立法の主旨に鑑みれば、事業者は甚だ不誠実であり、「環境の保全の見地からの意見」を出しくれるなというに等しい傲岸な態度である。5400ページを30日、その間の公休日等を勘案すれば20日強で準備書を読むことはほぼ不可能である。事業による環境影響に配慮するために人々の意見を求めるなら、5400ページと準備書のページ数が多くなるのがわかった時点で、公告縦覧期間を延長するなどの手続きを踏むべきであった。重要な事業計画の諸元を方法書以降に明らかにするなど、事業者が環境影響評価法の手続きを形骸化させたことは、事業者は政府の一員であり異常極まりない行政行為といわざるを得ない。

 

3.事業計画内容は信頼できない】当該事業1996年のSACO合意に端を発して、以来13年近くを経過している。名護市民投票(1997)で反対が多数になり、名護市内への新基地建設は反対との民意が明らかになったが、その計画より拡大した形で計画変更が成され続けてきて約2倍、軍港機能まで付随する基地になっている。1997年の名護市民投票時にも、オスプレイ配備が報道等でいわれており、防衛施設局(当時)の職員の方々に市民として質問したが応答は得られなかった。あれから10年余を経て、国会でも政府代表がオスプレイ配備は否定しないという状況になった。最近、当時(SACO合意時)日本政府側から米側に対してオスプレイ配備は秘密にしておいて欲しいという要請があった旨の報道もあった。事程左様に、当該事業には明らかにされていないことが多く、日本政府(事業者)側が秘密にしている情報が多い。そのような事業計画及び事業計画に基づく環境影響評価を信頼することはできない。

 

4.事業者には環境影響を評価することは不可能である】普天間飛行場をはじめとして在沖米軍基地内からは、汚染物質が民間地に漏出するなどの被害が起こり、そのことが報道や米側の情報公開で明らかになるなどの事態が起こっている。その際に、日本政府は承知していなかったというのが毎度のことである。そのような現実でありながら、どのように当該事業で設置される施設からの「廃棄物」等の環境影響を予測・評価できるというのか。事業で設置される施設は米軍航空基地であり、日本国の航空法等適用から除外される米軍機がどのように飛ぶのかを、事業者は把握できない。地位協定三条で管理・運用権が「排他独占的」(外務省「日米地位協定の考え方」)に米側にある限り、事業者には米軍の主体的協力・参加を得ない限りは適切妥当な環境影響評価を行なうことはできないと判断せざるを得ない。

 

5.【総合評価はミティゲーション5原則すら踏まえておらず失格】事業で設置される施設の管理・運用権が米軍にある限り、施設をどのような航空機がどのような形態で使用するのか、どのような廃棄物等が排出されるのか、事業者には完全に把握することはできない。その意味で、事業者は環境に及ぼす影響を「予測」「評価」できない。にもかかわらず、それを行ない、「影響は総じて少ないものと判断」した総合評価は信頼するに足りない。さらに、「最大級の環境保全措置を講じることとした」としているが、どのような保全措置も埋め立て事業で沿岸域が潰されることを「回避」できない。消失する海域には絶滅危惧種ジュゴンの餌場があり、サンゴがある。環境影響評価における『ミティゲーションの5原則』(回避・最小化・修正・軽減/消失・代償)に立ち返れば、最大級の「代償」を検討すべきであるが、それらの痕跡がみられず事業計画の軽微な変更をして「最大級の環境保全措置を講じ」とはいえない。

 

以上の理由をもって、私の意見の理由にする。

 

蛇足でしかないが、最後に付言する。

当該事業意思決定はすでに政治的になされており、どのような意見が出されようとも、事業者は微修正等の対応で事業実施のスケジュールを消化しようとするだろう。

しかし、普天間飛行場は米軍が1945年上陸時に戦時の混乱の中でハーグ陸戦法規等に違反して造った基地であり、それの代替を沖縄県内に造ることに一片の道理もない。国際社会はこの行為をして、OKINAWAを日米による軍事植民地として認識することになるだろう。

そのような道理のない行政行為に対して、民衆は反対し続ける。当該事業を実施しようという行政権力も、事業に反対する民衆行動を規制する法権力も、厳しく道理に問われることになる。

国際的規模で環境問題/軍事植民地問題として注目されることは必至であり、日米安全保障体制における不利益も著しい。速やかに事業計画を見直し、普天間代替の県内建設を断念すべきである。

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