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宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

戦争機械、大きく軋み動く。vol8(各紙社説)

資料として、新聞の社説を置いておく。
まずは地元沖縄の二紙から。(最初の新報の「五つ」というのはわかりづらいが、赤字の部分のことをいっているんだと思う。軍事・政治・経済・法・環境)

[E:clip]グアム協定署名 問われる五つの「合理性」
琉球新報2009年2月18日(魚拓)
米軍は普天間移設に反対してきた。支援部隊と攻撃部隊との一体的運用という軍事的合理性が、その主張の論拠だったが、危険な基地の放置が沖縄県民の反軍・反米感情を高め、安保の安定的運用を阻害しかねないとの政治的合理性が軍事的合理性をけ散らした。
その政治的合理性も、経済的・法的合理性を欠き、泥縄の協定締結で体裁を保とうとしているが、辺野古沿岸での新基地建設の「環境的非合理性」の克服は困難だ。
無理を重ねず、ブッシュからオバマ米新政権への交代を機に米軍再編合意も見直し、軍事から外交重視へ、基地から経済重視へ日米安保も転換を始めたい。

[E:clip][グアム協定署名]むなしく響く負担軽減
沖縄タイムス2009年02月18日(魚拓)
協定締結の動きが突然、表面化し、内容(全文)も知らされないまま、あっという間に協定が交わされる。一九五一年九月、サンフランシスコ講和条約と同じ日に締結された旧安保条約もそうだった。

タイムスは、協定することが報道された時点で、社説をあげていた。

[E:clip][グアム移転協定]住民不在の露骨な策だ
沖縄タイムス2009年02月09日(魚拓)
丁寧な合意形成がなされないまま、強引に、上から押しつける形で地元に示されたのが、ロードマップに盛り込まれた日米合意案なのである。
ロードマップの順守を協定に明記するということは、沖縄地元の声をローラーで敷きならすのに等しい、と言わざるを得ない。

新報は、仲井真県知事の施政方針に関わる社説でも同問題に触れていた。

[E:clip]県政運営方針 今こそ知事の指導力を/「普天間」解決は県民目線で
琉球新報2009年2月11日(魚拓)
これまで実施された、多くの世論調査でも、県民の意思は明らかだろう。県内への移設には大多数の県民がノーを突き付けている。県議選でも移設反対を訴えた野党議員が過半数を占めたことを、再認識してほしい。知事はこの現実を謙虚に見つめるべきだ。それこそ「現実に正面から向き合う」姿勢が求められている。

グアムで住民投票法案が議会に提出されたことを伝える社説。法的拘束力を有する住民投票なのか否か紙面からはわからないが、民主主義国家ではない日本と違い拘束力を有するのが当然視されるはずだから、注目に値する。

[E:clip]グアム住民投票 情報開示を徹底せよ
琉球新報2009年2月22日(魚拓)
地域に住む人たちが重大な選択をする場合、民意が示され、尊重される。その方策として住民投票がある。在沖米海兵隊のグアム移転をめぐり、移転の賛否などを問う住民投票法案がグアム議会に提出された。移転に対する意向について、投票を通してグアム住民の直接の意思を問う初めての動きだ。

[E:catface]

全国紙の社説。いまさら驚くには値しないが、日米関係ということになると、従属することが得策・大前提になっている主張をおかしいと思わない感覚は「なんだかなぁ」である。この人たちからみると、沖縄で直接的被害や歴史的経緯等を考慮し、反対せざる得ない人々は、とっても異常な人にみえるんだろうか。「なんだかなぁ」である。

[E:clip]海兵隊移転協定 民主党の対応が問われる
読売新聞2月21日
魚拓がとれないので、全文を下記に
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沖縄の米軍基地負担の画期的な軽減策を現実のものとするため、今国会で協定を承認し、着実な前進を図りたい。
政府は来週、2014年までに在沖縄海兵隊の隊員8000人と家族9000人をグアムに移転するための日米協定の承認案を国会に提出する。3月中旬の審議開始を目指す。
海兵隊のグアム移転は、06年5月に日米両政府が合意した在日米軍再編の最終報告の重要な柱だ。実動部隊を沖縄に残すことで米軍の抑止力は維持される。一方で、多数の司令部要員らの移転により地元負担を大幅に減らせる。
協定は、中曽根外相クリントン国務長官が署名した。オバマ政権との最初の日米合意である。
グアムでの隊舎など施設建設事業に対する日本側の財政支出を最大28億ドルとし、その使途を海兵隊移転関連に限定すると明記した。
米国企業だけでなく、日本企業なども事業に公平、公正に参加できるとする条項も盛り込んだ。
複数年に及ぶ大型公共事業は、当初見積もりより費用がかさむ例が多い。国会承認を伴う重い国際協定で、支出の上限と使途に歯止めをかける意味は小さくない。
海兵隊のグアム移転が、普天間飛行場沖縄県内移設などと一体の計画であることも改めて確認された。そうである以上、普天間移設を日米合意通りに進めるのが負担軽減を実現する近道である。
沖縄県は、普天間飛行場の代替施設の沖合移動に固執せず、普天間など6米軍施設の返還後の跡地利用などについて政府と前向きに協議する方が得策ではないか。
山口県岩国市は、米軍厚木基地の空母艦載機の岩国移駐を受け入れた結果、12年度に岩国基地を軍民共用化し、民間機を就航させることになった。政府と自治体が共同歩調を取れば、基地問題をより建設的な方向に進められる。
協定承認案の国会審議では、民主党の賛否の対応が問われる。
民主党は「経費の積算根拠などの説明責任が果たされていない」と海兵隊のグアム移転を批判する。だが、その理由だけで、普天間飛行場の県内移設と同様、グアム移転に反対するのだろうか。

仮にグアム移転や普天間移設を見直す場合、膨大な時間と費用が無駄になる。米国は再交渉に強い不信感を持つうえ、今より良い条件で合意できる保証はない。
民主党が次期衆院選後に政権を担う覚悟があるなら、野党だから政府案には何でも反対するという姿勢に陥るべきではあるまい。

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[E:clip]日米関係―首脳会談は組まれたが
朝日新聞2009年2月18日(魚拓)
今回の来日で、沖縄駐留海兵隊のグアム移転に関する合意を、国会承認が必要な条約にして調印した。これは、日本が民主党政権になった場合でも拘束できるという効果をもつ。
忘れてはならないのは、グアムへの海兵隊の移転は、普天間飛行場辺野古への移設が進むことが条件としてセットになっていることだ。肝心の沖縄の基地問題について、麻生政権には真剣に取り組む意欲が感じられない。地元との対話を促進しないことには、前に進めない問題だ。

[E:clip]クリントン長官 日米対話の重層的展開を
毎日新聞2009年2月18日(魚拓)
外相は在沖縄海兵隊のグアム移転に関する協定に署名したが、普天間飛行場返還に伴う代替施設建設に関しては政府と地元の意見が対立したままだ。政府は基地負担軽減を求める地元の意見も踏まえながら調整を急がなければならない。

[E:clip]複眼で日本を見る米政権
日本経済新聞2009年2月18日(魚拓)
中曽根弘文外相とともに署名した沖縄海兵隊のグアム移転に関する協定にも同様の狙いがある。
自民党、共和党政権下の2006年5月、外務、防衛閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)で合意した在日米軍再編に関する合意を協定にまとめたものであり、日本政府は今国会に提出し、承認を得る考えである。日米間の政治的合意を国会審議を経て法的合意に格上げするのは適切である。
協定という名前の条約だから憲法61条により、国会の会期切れや衆院解散がない限り衆院の議決から30日後に国会の承認となり、参院で野党が多数を占める衆参ねじれ現象の影響を受けない。条約として発効すれば、衆院選挙の結果、民主党政権ができても、米側と交渉して改定しない限り、拘束される。