確定!沖縄は軍事植民地(追記あり)
在沖海兵隊の北部演習場で、自衛隊を含む米国以外の軍隊(日本・ドイツ・イスラエル・オランダ)が訓練地として使用する計画があるらしい。
イスラエル、独、オランダ軍 北部訓練場で演習検討
(琉球新報2008.7.1朝刊)魚拓
沖縄に駐留している米軍だけでなく、他国の軍隊がやってきて合同で演習する。
報道によるとこのような計画があるだけでなく、すでに6月9日から13日にかけて、ミシガン州の海兵隊予備歩兵隊120人以上が訓練に参加しているという。
沖縄は軍事植民地である。
(写真は、在沖海兵隊のホームページより)
北部演習場は、高江(東村)にオスプレイが離発着できるヘリパッドが建設予定で、粘り強い反対行動が続けられている場所でもある。ヤンバルクイナやノグチゲラという絶滅危惧種が棲息する豊かな自然環境のところである。
29日には、「ヘリパッドいらない住民の会」が東村農民研修施設で「座り込み一周年報告会」を開催し、阻止行動の継続を確認した(沖縄タイムス30日朝刊 )矢先の報道である。関係者のショックも大きいだろう。
海兵隊が使用している北部演習場の正式名称は、“キャンプ・ゴンザルベス”(通称:ジャングル戦闘訓練場)というらしい。在沖海兵隊のホームページの説明を下記に紹介する。
[E:clip]
キャンプ・ゴンザルベスは、沖縄戦で戦死して名誉勲章を受章したハロルド・ゴンザルベス1等兵に敬意を表して命名されました。 同施設は本島内で最北端にある米軍施設で、キャンプ・シュワブから約90分離れた国道70号線上に位置しています。 キャンプ・ゴンザルベスは沖縄で最も小さな自己充足施設で、50人ほどの海兵隊員および海軍兵が常駐しています。同施設では、年間6、000人以上の隊員 がジャングル戦闘コース、ジャングル技術コース、ジャングル衝撃コース、そして第三海兵遠征軍サバイバル抵抗脱出 (SERE)コースの訓練を行っています。
■
在沖海兵隊のキャンプは、シュワブも、ハンセンも、バトラーも、キンザーも、コートニーも、フォースターも、すべて沖縄戦で活躍した海兵隊員の名からとられている。
在沖海兵隊にとってOKINAWAがどういうところなのかよくわかる。この島は、沖縄戦からずっと占領され続けている。彼らにとっては、血で勝ち取った島なのだろう。
琉球新報の記事で紹介されている海兵隊ホームページというのが、在沖海兵隊のホームページのことかわからないが、ちょうど在沖海兵隊のページにも当該の記事があったので、それを下記に全文掲載しておく。
[E:clip]
ジャングル戦闘訓練場が外国軍のための調査を催す
(ニュース=6月12日更新)魚拓【キャンプ・ゴンザルベス】 バージニア州クウォンティコの海兵隊戦闘開発指揮(MCCDC)に所属する数人の外国人の連絡担当将校が、5月21日、実地調査のためにジャングル戦闘訓練場(JWTC)を訪れた。
ドイツ、イスラエル、日本、そしてオランダを代表する連絡官は、ジャングル環境で海兵隊員がどのように訓練を行うのかを直接観察し、起こり得る将来的なジャングル訓練に備えて第3海兵遠征軍との関係を築くために訓練場を視察したとMCCDC、指揮連絡担当将校のマーク・A・ギブンズ少佐は話す。
「この訪問は、長期の目標の足掛かりとなりました」とギブンズ少佐は語った。
この訪問は、本来は予備的なもので、アメリカ人以外の人がこの施設を使用するいかなる処置においても、まず初めに日本政府の許可を得なければいけないと海兵隊関係者は言及した。
JWTCのスタッフは、連絡官たちに施設の主要訓練場を披露し、この施設が提供するものを知ってもらうためにそれぞれの場所でデモンストレーションを行ったとJWTCチーフ教官のベンジャミン・ルナ2等軍曹は話した。
「より困難な障害物を披露しました。司令官が自分の部下の隊員にさせたいと思うようなものです」とルナ2等軍曹は話した。
ジャングル・サバイバルスキルのコースのカリキュラム、このコースが一方の性に特定したものではない事、全ての海兵隊員が同じイベントに参加することに至るトピックについて、海兵隊員らはゲストの質問に答えた。
「とても素晴らしい実演でした。ここに来て、訓練をすることを楽しみにしています」とMCCDC、第11ドイツ陸軍連絡スタッフ連絡官のジョーグ・エレット、ドイツ陸軍先任上級曹長は話した。
■
明らかに、沖縄で米軍以外の外国軍隊の訓練が合同で行なわれる計画がある。
海兵隊はホスト気取りで、それらの軍隊の関係者にデモンストレーションを行なっている。
日米安保は、どこまでも変質しており、自衛隊は米軍の下部組織で、日本政府は米軍のキャッシュディスペンサーである。
これが米軍再編といわれた「日米軍事再編」だ。
沖縄よ、哀れで惨めな沖縄よ。
私は憤っている。なんかとてつもなく、情けない気分でもある。
沖縄で起きていることを考えるために、沖縄戦の前後から系譜的に探索しようと“お勉強”を始めているのも、新基地建設を受け入れることを“しょうがない”とする人たちと、いやそうではないという対話をはじめたいがためである。
「天皇メッセージ」に着目すべきだと、確度の高いソースを時間をかけて調べたのも、みんなみんな、沖縄の現在を対象化し、違う未来をつかみたいがためである。
あらゆる運動や政治から身を引っぺがした私が、“アイドリング計画”などと洒落て自分のことにかまけてスローに動いている間にも、ことはドラスティックに着々と進められていく。…なんか気持ちだけ焦り、イラッとして、情けない気分になる。
あぁ、いまは目の前の仕事を片付けることに集中しよう。
でも、ぜったいあきらめない。
【追記】
在沖海兵隊の上記の記事の英語版
http://www.okinawa.usmc.mil/Public%20Affairs%20Info/Archive%20News%20Pages/2008/080606-jwtc.html
記事中にある“Marine Corps Combat Development Command”(海兵隊戦闘開発指揮)のウェブサイト
https://www.mccdc.usmc.mil/
■
私の語学力では、情報を把握するまで時間がかかるが、“MCCDC”というのがいかなる機関なのか、そこに今回の《ドイツ、イスラエル、日本、そしてオランダを代表する連絡官》は常時派遣されているのか、今回参加した国がたまたまその四カ国なのか、どのような軍事的ネットワークがあるのか。知らないことが多すぎる。
英語が堪能の方は、ぜひ上記のリンク先等を参照してください。
今回のデモンストレーションは、海兵隊によるアピールなのか、米軍/米国としての長期プランの一環なのか。
そもそも、専守防衛で集団的自衛権を行使し得ない自衛隊は、“MCCDC”に常時人員を派遣しているのか。そうだとしたらなぜなのか。
日本国の国会議員の先生方はその実態を知りえているのだろうか。
…海兵隊が自らの政治力や存在アピールをするための行為かもしれないが、問題の根は深く、これが実行されるようなことがあっては決してならないと思う。
国家が、沖縄を集団レイプするみたいなものである。
数年前には、この国の政治家から戦後レジームからの脱却などという言葉も聴こえていたが、沖縄は戦中も日米両軍に地獄をつくられ、そのまま米軍に占領され続け、今日まで来ている。ジョン・ダワー氏が第二次世界大戦後の日本人を「敗北を抱きしめて」と表現したが、沖縄は「レイプされ続けて」である。いいかげんにしろ、上に乗ってヨガッテイルおまえ、殺すぞ。
[E:end]
「続・沖縄は軍事植民地」もあわせてお読みください。