みやぎブログ

演劇・戯れ・政治

パンドラの箱から最後に出てくるもの

毎日新聞に写真付で沖縄の記事が出ている。短いので全文紹介します。

ハマクマノミ:まるで「竜宮城」 沖縄・大浦湾
毎日新聞(最終更新 5月11日 0時04分))魚拓

Mainichi05鮮やかなオレンジ色のハマクマノミが100匹以上乱舞する竜宮城のような光景が、沖縄県名護市の大浦湾で繰り広げられている。

ハマクマノミは、水深約5メートルの海底にある直径約2メートルのサンゴの死骸(しがい)に付いたイソギンチャクにすみ着いている。メスがオスよりやや大きく、黒みがかるのが特徴だ。

一帯は、米軍普天間飛行場の移設工事が始まるとしゅんせつされるため、計画の見直しを求める声も多い。【木葉健二】

イソギンチャクの上を乱舞するハマクマノミ沖縄県名護市の大浦湾で、木葉健二撮影

[E:pisces][E:cancer]

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なんでこんな自然度の高い沿岸域を破壊して、新しい軍事基地を国民の税金を湯水の如くつぎ込み造って、米軍に差し上げるかね。

沖縄は米軍に捧げた軍事植民地でしかない。

そのような現実に対して憤りと苦しみを覚えるが、さらに沖縄が未来に残すべき財産ともいえる自然を破壊してまで…、ここまでやるのかと悲しく、哀れになってしまう。

毎日新聞の記事は、紙面ではそんなに大きくないのかな? それでもいい、どこかでだれかが、この記事に目を留めて、沖縄で起きていることに少しでも注意を向けてくれる。その可能性を思い、私は少しときめく。

右サイドバーのカテゴリーから、新基地建設を選択して、なごなぐ雑記の過去ログを読んでいただいたら、この問題についての経過などがわかります。時間の許す方は、私のつまらないおしゃべりも多くて恐縮だが、読んでいただければと思います。

大浦湾に関する過去ログをひとつだけ紹介しておきます、ご参照あれ。

新基地建設と自然破壊:大浦湾に大アオサンゴ群落発見
2007年9月10日 (月)

環境アセスや建設計画の諸問題については、下記ブログ等を参照してください。

■市民の立場から
ジュゴンネットワーク沖縄(暫定ブログ)
沖縄・辺野古海上基地の問題を中心に maxi's_page

事業者の立場から
沖縄防衛局(調達部)
普天間飛行場の移設の措置に係る協議会


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こんな計画が、まともに進捗するはずがないと私は思っていますが、行政的には手続きを進行させ続けています。しかし、沖縄側行政と事業者である政府側は「造る」ことで認識を一致させているようですが、なかなか「折り合い」がつかず様々な調整は停滞しています。

長くなるので、私の見解を詳しくここで書くのは控えますが、本日の中国新聞に面白い記事がありました。

再開半年、打開できず 普天間協議で官邸批判も
中国新聞'08/5/11)魚拓

普天間飛行場名護市へ移設しようという計画は、1996年にはじまり、もう12年が経過しています。当初は内閣府主導で軍民共用で進めてきましたが、これが暗礁に乗り上げ、当時の防衛庁在日米軍再編の日米協議の中でイニシアチブをとって、現在の計画案に持って行きました。

守屋氏の手腕で、再編交付金などの仕組みを作り、土建屋と政治がまったく癒着した沖縄側の要求を退け、強引に進めてきました。猛反発する沖縄側に業をにやして、同問題のイニシアチブを官邸サイドが執ることになりました。それでも、うまくいかず、足踏み状態が続いていることへ米側/政府内部に不満が出ているというのが中国新聞の記事です。

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防衛省幹部の一人は「沖縄に予算措置はしたが、何も進まない。町村氏も解決の難しさにようやく気付いたのではないか」と冷ややかに話している。

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記事はこのように締めくくられています。

この記事に書かれていないことは、この政府の計画そのものが無謀であり、根本から考え直さなければいけないことに対する指摘です。

12年も経て、建設計画がまともに進捗しないのに理由が無いはずがありません。沖縄側行政が「造る」ことでは合意しても要求を出し続けなければいけないのは、県民の大多数が反対しているという状況の中で、政府に対して飼い犬の如く従えば、有権者からの支持を調達することができなくなるからでしょう。

民主主義は、まったく機能していないわけではない。パンドラの箱の最後に出てくるものは希望だというじゃないですか。災厄と難儀な事柄がたくさん出てきた12年間ですが、まだ最後のものは出てきていない。私はそう信じている。


[E:typhoon]

まだ予報等を確認していないですが、台風が近づいているみたい。
どなたさまも、いい日曜日をお過ごしください。

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