宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

9条を改正せよ!(追記あり)

映画FULL METAL JACKETから、海兵隊員をつくる方法をみる。

沖縄でもいろんな動きが出てきたので紹介したい。

女性たちが中心になって緊急集会があった。

県民大会開催を実行する方向で各種団体が協議し始めた。

在日米軍が、米兵の無期限外出禁止令を出した。

そもそも、なんで海兵隊は自由に基地外をうろちょろしているのか、地位協定をみてみた。

などなどについて、《続きを読む》以降に、当該ニュースサイトへリンクしながらメモしておく。(追記あり)

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Tky200802190396_2 ■女性集会

朝日新聞によると、国会前でも女性たちが100人ほど集まって、緊急にキャンドル・デモを行なっている。
下記の記事は、沖縄タイムス会場は立ち見が出るほどで、九割が女性だったという。参加者たちの声を新聞記事からひろって紹介しておく。

「同じ女性としてほっておけない」
沖国大一年の安慶名さつきさん(19)

「自宅が容疑者宅と近く、前を通るのも怖い」
「みんなでこれは異常だと声を上げたい」
さつきさんの母つる子さん(61)

「今回は居ても立ってもいられなかった」
上地博子さん(57)

「米兵は沖縄の人をばかにしていると感じる。もう基地をなくす以外に方法はない」
北谷町の島袋隆子さん(77)

「沖縄は基地の中にあるようなもの。日米両政府は抜本的な解決策を示してほしい」
北谷町の女性(53)

女性320人緊急集会、心のケア訴え/米海兵隊の撤退要求(沖縄タイムス2008年2月20日)

【北谷】米兵による暴行事件に抗議する「危険な隣人はいらない!」緊急女性集会が十九日、北谷町のちゃたんニライセンターで行われた。約三百二十人が参加。事件が発生した本島中部の首長や女性団体の代表らが、再発防止できない米軍や日本政府を批判。被害女性への精神的ケア、在沖米海兵隊撤退などを求めるアピール文を全会一致で採択した。

■県民大会

県民大会開催に向けて動きが出てきた。どこまで超党派での動きがつくれるかにかかっている。沖縄は学会の女性たちがまだ健全なところを持っているので期待したいが、どうしてもかかるだろう「政治的」バイアスを敬遠することも予想される。うまくいけばいいが。

県民大会 開催を決定/米兵暴行 子連・婦連、準備委(沖縄タイムス2008年2月20日)

■外出禁止令

米軍は、無期限外出禁止令を出した。おそらく、基地周辺で商売をしている日本の民間人たちから、異論が出てくるだろうことを米軍は見越している。

今回の事件のきっかけになった、沖縄市の「ミュージックタウン」では、週末に大勢の若い米兵や家族連れが集まるという。沖縄市がまっさきに音を上げるかもしれない。

酷い根競べが始まった。がんばれ、沖縄市の職員たちよ、ここが思案のしどころだ。コンセプトを真から見直し、どのようにしていくか、流れに任せていては先へは進めない。まずは、沖縄市の動向に注目。私の懸念がオバカな杞憂であればそれはそれでいいことだ。

米軍、無期限外出禁止令   (沖縄タイムス2008年2月20日) 

米兵による事件続発を受け、在沖米海兵隊報道部は十九日深夜、空軍と海軍、陸軍を含む四軍全体の構成員に対し、二十日朝から無期限の外出禁止を命じると発表した。兵士らは任務以外は基地内か、基地外の自宅にとどまることが義務付けられる。
在沖米軍トップのリチャード・ジルマー四軍調整官(中将)が命令した。すべての構成員は、任務や病院の受診など必要な用件がある時だけ、軍用車や私有車、タクシーによる民間地域の移動が認められるという。
米軍は外出禁止措置を「反省の期間」と位置付け、「全軍の規律を維持するために必要な方法を見直す機会となる」と強調した。

同じタイムスで昨日、こんな記事が出ていた。

外出禁止令 抜け道/「朝帰り」なら問題にされず?   沖縄タイムス2008年2月19日)  

米軍は「リバティーカード制度」と呼ぶ夜間外出禁止措置を採用。海兵隊では、原則として三等軍曹以下(全体の約55%)に赤色のカードが渡され、午前零時から同五時まで、私用の外出が禁止されている。逮捕された伍長も対象の階級に含まれる。  しかし、実際の運用は禁止時間帯にゲートを出入りする兵士らのカードを点検するだけ。同省日米地位協定室は「把握している範囲では、誰が通過したか、午前零時までに基地内に戻ったかを確認する仕組みはないようだ」という。

名護市で、ひとんちに上がりこんで寝ていたバカな海兵隊員も、この禁止時間帯を避けて朝帰りするつもりで寝ていたかもしれない。ありそうな話であ る。情けないというかなんというか。綱紀粛正などとたわけたことをいってもやっても、どうにもならない情けなさを、怒りに変えてどうにかしなければならな い。

【追記】2.21 10:56

在日米軍が20日に出した「無期限外出禁止令」は、25日にも解除されることが20日未明にわかったらしい。在日米軍の無期限≒5日間である。琉球新報の記事では、外務省関係者が

「映画にも行けないなど、外出禁止は米兵にとってとても厳しい措置だ。1カ月も続けていたら人権問題になる」

などとのたまってくれているが、基地内には「映画館」もあれば「飲み屋」も「ボーリング場」も「ジム」も「図書館」も「スーパー」も「ファーストフード」も「レストラン」も「郵便局」も「銀行」も「教会」も「コインランドリー」も「プール」も「バスケットコート」も「スケートボードリンク」も「高級コテージ」もなんでも、思いやり予算で完備されている。キャンプ・シュワブの中で私は実際に見てきた。そんだけ完備されて、基地の外に出れないのが人権問題だというなら、ワーキングプアも殺される生活保護者も乾米を渡され見殺しにされるホームレスもすべて重大な人権問題であり行政犯罪だ。外務省関係者の口に手を突っ込んで奥歯ガタガタいわせてあげたい。

こんな外務省関係者のたわごとを信じちゃいけない。人権が侵害されているのは、現に厳に被害に遭った女性たちであり、騒音等でえらい迷惑を被り続けている日本国民だ。こんなたわごとをそのままバケツリレーでこちらによこすメディアとの付き合い方を用心しなければバカになる。メディアリテラシーの重要さを痛切に思う。

しかも「無期限」はたったの五日間。なめられきっている。
外務省に代表される政府の人権感覚も、底が見えきって寒々と凍えそうだ。
夜明け前が一番暗いというが、あとどれぐらい暗くなるんだ。

外出禁止25日解除 在沖米軍琉球新報2008.2.21)

-----追記ココマデ

地位協定9条

そもそも、米軍人・軍属及びその家族にはビザもなければ、出入国に関する手続きのいっさいがない。それでこんな方々が基地外にどのように居住しているのかも政府や自治体はいっさい把握していない。まだ占領下なんだ日本は。

道路特定財源で、一戸2億5千万円もの住宅を米軍に提供している政府に対して、だれも怒らないのが不思議でしょうがない。でもそれは米軍様に差し上げるものだから、しょうがないのだろうか。生活保護を打ち切られて殺されていく国民がいるというのに、ほんとうにこの国はおかしな国だ。ねっ、そう思いません?

地位協定9条2項では、

2 合衆国軍隊の構成員は、旅券及び査証に関する日本国の法令の適用から除外される。合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族は、外国人の登録及び管理に関する日本国の法令の適用から除外される。ただし、日本国の領域における永久的な居所又は住所を要求する権利を取得するものとみなされない。

となっていて、外務省によると「軍人については、…外国軍隊の駐留を認める限り当然のこと」(「日米地位協定の考え方」高文研刊91ページ)らしい。そんなふうにいわれると、「ふ~ん、そうなんだ」ぐらいにしか思えないけど、しかし、この外務省のエライさんたちは、法務省が「軍属・家族にも上陸審査等を免除」していることは、地位協定上の解釈とは別だから法務省がきちんと「説明すべき」(同前92ページ)としている。

なんかケンカしていない?外務と法務(笑)。いずれにしても、この9条2項が根拠になって、米軍関係者は日本に自由に出入りしている。そして米軍基地とその外部は、米軍の側は自由で、日本人は銃で監視され阻止されている。

9条を見直し、軍属・家族に関する規定を正しく規定しなおし、同時に条約に基づく提供施設及び区域以外の全米軍関係者の交通を厳しく制限・管理すべきだ。

留置場の壁上部の有刺鉄線は、留置場に隔離された諸君が出てこないように留置場側に傾斜している。米軍基地の壁上部の有刺鉄線は、米軍基地以外に隔離された日本国民が入ってこないように外側に傾斜している。

9条を改正し、主権の存するところはどこなのか明確にすべきだ。いつか解かれるだろう無期限外出禁止などという柔な措置で、事態が改善されるわけはない。ハートマン(FULL METAL JACKETに出てくる海兵隊員の教官)を殺した兵器が市民社会を闊歩しているということを忘れてはいけない。

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【参考】
日米地位協定(外務省)