宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

名護市への新基地建設動向の続報

もう頭も回らないので、ブログ記事を書いて一日を終える。今日は昨日の続き。(1.4,10:30に本文若干修正)
昨日の「名護市への新基地建設に係る動向」で紹介した動きを、タイムス・新報の沖縄二紙も3日に報じた。

V字80―90メートル移動案/普天間移設沖縄タイムス2008.0103)

沖合へ90メートル移動 普天間代替琉球新報2008.0103)

新報は、私が昨日紹介した「読売新聞」の報道を受けての県の反応をとったもの。似たような内容だがタイムスは読売報道を受けてというより独自取材を行なっての記事の体裁になっている。

タイムスの記事で私の目を引いたのは

政府関係者によると、普天間移設問題の決着に強い意欲を示す町村信孝官房長官らが、こうした知事の要望を踏まえて「地元が繰り返し移動を求めず、一度きりで受け入れるのならば修正に応じる」との考えを示しているという。

という件。読売/新報にない表現だ。 

《続き》で県の反応などを紹介しつつ短くコメントを書く。

新報・タイムス両紙とも県の反応は似たようなもの(新聞社によってイチイチコメントを変えていたらそっちのほうが問題か)。
こちらもタイムスの記事のほうが充実しているので下記に紹介する。

仲里全輝副知事は一日、九十メートル程度の沖合移動について「政府からは聞いていない」と断った上で、「長島を削らないぎりぎりまで沖合に寄せることになる。地元の意見を尊重し、周辺集落の生活環境に配慮するよう求めてきたが、そういう考えであれば大変歓迎すべきことだ」と高く評価した。

■政府と沖縄県名護市の対立図式はTHE END

ざっと読む限り、昨日のエントリーで私が書いた事柄をポジティブな方向に修正する新しい情報はなく、《いままで政府と沖縄の対立図式を仮構してきた沖合移動の話》が溶解し、新基地建設を進めることでは「誠意を持って」一致している方々が「ドラスティックに進める条件」が整いだしてきている。その意味ではネガティブな予感を補強する情報が増えた。

読売新聞の記事では、県知事のコメントとして括弧で括って出ていた

政府といったん合意できれば、その後に要求を上積みするつもりはない

という内容が、タイムスでは政府関係者という便利な匿名者による発言として「地元が繰り返し移動を求めず、一度きりで受け入れるのならば修正に応じる」と出ている。わざわざ括弧で括っているので、記者が捏造した発言ではなく、政府関係者が報じるように誘導した発言である。
地元紙では《政府関係者による政府の考え》として報じられ、全国紙では《県知事自身によるコメント》として報じられている。その違いは政治的である。(タイムスは県知事コメントを求めたが逃げられて別件での副知事コメントになっているのかもしれない。そうだとしたら、全国紙には知事がコメントし地元紙にはコメントしないという意味でも政治的だ)
両紙両者に共通しているのは、滑走路沖合移動話は世論動向とは関係なく“THE END”にするということである。

■「地方自治の本旨」を捨てた自治体は住民を襲う

私は読みが甘いどころか書かれていることすら見落として読めていなかったが、昨日のエントリーで紹介した「毎日」の三森氏の記事は、滑走路短縮の問題に着目・強調しただけで「読売」の記事と同じ事実を書いていた。名護市は「沖合移動」を認められれば「滑走路短縮」にこだわらないと表明している等しく、わけわからん沖合移動主張だったとはいえ政府案に抵抗する地方自治体のポーズをとっていたが、すでに次の段階へ進んでいる。

防衛利権を巡る地検特捜部の捜査の動きも絡んだ状況の進展かもしれない。これ以上ポーズを続けることは、名護市長を市長たらしめている土建屋さんの利益にもならないと判断されているのかもしれないし、そうではなく市長が兵糧攻めに我慢できずに勝手に白旗をあげているのかもしれない。「毎日」の記事には《市内部には依然短縮を求める声もある》と記されている。これが副市長を指しているなら、名護市の政治状況はもう少し揺らぎがある。

岩国と名護の在り方は対極にある。職を賭して民意を守る首長と、政府と協働して民意を潰す首長。状況は私が思っている以上に先に進んでいる。

これから起こることは、これまで以上にシンドイことになる。名護市民そして沖縄への新基地建設を止めさせたいと願う人々にとっては、06年の市長選挙で島袋吉和市長を誕生させたことによる災厄の現実がクレッシェンドしていく。

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引っ越してきて、すぐ近所なのに足を運んでいなかった嘉数高台に、昼間家族で外食に行った帰りに寄った。30分もいなかったのに、目の前を、すぐ頭の上を、軍用機が何機も悠然と掠めて行く。
デジタルビデオカメラでもあれば、すべての機種の離発着を撮ってネットで紹介するのに、貧乏が悔やまれる ;;

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もうじき落ちる予定ですが、今日現在は政治部門:2位、
ニュース・一般部門:1位、人間・哲学部門:1位です。

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