みやぎブログ

演劇・戯れ・政治

自民党をENDさせるまで

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マスメディアは、自民党の総裁選の話でいっぱい。

沖縄の新聞でも、大きな見出しで「麻生太郎」の名前が踊っている。

だれがなっても同じ穴のムジナなのだから、私は一挙に興味を失って無口になる。

左の落書きは、今年の6月7日に麻生外相と久間防衛相(当時はまだ長官だったかな?)の国会での発言に憤り描いたもの。

麻生外相日米安全保障条約で規定している在日米軍出撃時の日米事前協議について「沖縄が爆撃されたことに対し、沖縄の米軍基地から攻撃するというときにはあり得るのではないか」とのたまってくれた。

条約で規定していることすら、有名無実にして対米追随を恥じない。これがこの国の「安全保障」のありかたである。

沖縄を基地の島として遺棄することが、まるで条約に書き込まれているかのように現実が推移している。

麻生がなろうが、福田がなろうが、自民党政治が続く限り、このような状況が変わる事はない。

公明党さんは、再編特措法の賛成討論で、沖縄の日本復帰を「日米の文化力」と持ち上げ、米軍再編は沖縄を「アジア太平洋の平和戦略の島」に変える一歩であるとした。

どれほど欺瞞に満ちたものであるかは、危険で老朽化したアメリカ海兵隊の「普天間基地」を返還させるためと称して、新しく沖縄(名護市)に基地を造るというゴリ押しがまかり通る現実が示している。

普天間基地」は米軍が沖縄占領と同時に本土決戦に備えて滑走路を建設し、今日に至っている米軍基地。戦時中に、沖縄の住民から強制接収し、住民が収容所から戻ると立ち入り禁止地区になっており、仕方ないから周辺に住居を建設し今日に至っている。

戦争中に占領した場所に造った基地を、戦後もそのまま継続して占領させ続け、あまつさえそれを撤去させるのに、国民の反対の声や意思を踏み潰し、貴重な自然環境を破壊して新しい基地を造って差し上げようとしている。

普天間基地にいる部隊は、グアムへ移転することが決まっている。であるとしたら、なんでその基地を撤去させるのに、新しい基地を造って差し上げなければならない。そもそもが、普天間基地は戦後処理として無条件で返還させるべきであったものを、72年の復帰時に安保条約上の提供施設として位置付けたことから間違いではないのか。

こんな米軍再編を、「文化力」などと言ってのける恥ずべきレトリックが通用すると思っているのが自公政権である。

多くの、沖縄県外にお住みの日本国人の方々には、そうはいうが、沖縄の地方公共団体の首長たちが受け入れ、それぞれの議会では、それを支持する議員が多数を構成し、そのような首長・議員たちを沖縄の有権者が選んでいるではないかといわれる。

この10年間の選挙で、まさしくその通りの現象が起きている。「基地か経済か」という半ば脅しのような「争点」がメディアや様々な機関により作られて、失業率も県民所得も全国一悪い沖縄の県民は、「経済」を選択してきた。

しかし、そのような「争点」を仮構し、そこ(「基地か経済か」)に人々の選択を追い込んでいく側に問題はないのか。沖縄社会は、ケーパビリティ(潜在能力)が絶たれている。その原因は、盲目的に対米追随するしかない政府が、沖縄に基地を拒否する選択肢を与えないからである。

「基地を拒否」と書くと、まるで左翼のイデオロギー的選択のように思われるかもしれないが、そうではなく、これ以上の基地負担はできない、そして今ある、基地から派生する酷い騒音や米兵犯罪をなくしてくれ、そのような事柄と「市民生活は共生できない」という意味での「基地を拒否」である。私はこれは、しごく当然の要求だと思っている。

10年程前に「沖縄は基地と共生を」と発言して、首を切られた防衛施設庁の役人がいたが、政府は明言こそしないが、そうなるように政策を遂行し続けている。もうすでに、沖縄の首長(県知事・名護市長)たちは、新基地について「拒否」する回路を持ち合わせていない。沖縄の地元新聞も、どうしてそのことを問題として書かないのか、検証しないのか。

県知事が期限等の無理難題を条件にし、名護市長が条件付で撤回もありうるとしていたときと、現在は大いに違っている。政府は、そのような沖縄と付き合うのをやめ、沖縄もそのような注文の多い料理店ではなくなっている。これが現在の沖縄と日本である。アセスの方法書の受け取り「保留」など、反対派を牽制するための日沖合作の似非対立劇である。

ナカイマ県知事やブヒ市長の注文など、名護市幹部たちが再編交付金欲しさにいみじくも発言しているように、「ただ言っているだけ」である。

自公政権が続く限り、このような日本、沖縄のありかたは変わらない。

民主党の小沢代表も鳩山氏も、この新基地建設には反対すると明言している。安保を是認することと、なんでも米国の言いなりになるのは違う。私は政権交代にかけたい。

前原がいるような民主党を盲目的に信じるわけではない。しかし、いたずらに各党の違いをあげつらい、自民党を現政権を延命させるわけにはいかない。私は切実である。人生を大きく変えられた生まれ故郷への新基地建設計画を、必ずや阻止しなければならない。そしてこれは、おそらくこの国の生活者にとって重要な問題に直結している。アメリカ言いなり安保で防衛費を無尽蔵に拡大させる政府と、是々非々でしっかりリアルな安全保障政策を行い予算の優先順位を国民生活に向ける政府。どちらがいいか、私は後者を支持する。

小泉構造改革だって、「聖域なき」と喧伝されていたが、「SACO関連はその限りにあらず」と安保経費は聖域化されていたことを、多くの国民は知らない。小泉―竹中ラインは、国富をアメリカに捧げた破壊者として歴史に名を残すだろう。その後継のアベシンゾー(もう懐かしい過去の人の名前みたい)は、小泉の残した衆院三分の二という議席を大いに活用しやりたい放題して消えた。後継にだれがなろうと、三分の二の議席を有していることの正当性は持ち得ない。解散総選挙しかない。

私は沖縄から「炭鉱のカナリア」のかすれ声のように、ブログでの発信を続けていく。

自民党をENDさせるまで。

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すみません、本日は、なにゆえに私が政権交代にこだわり続けるかについて、だらだら書き連ねました。ある種の心情吐露ですが、格差社会や生活や命にかかわる喫緊な問題解決も、政権交代を願う大きな理由です。

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【追記】左サイドバーに、自Endのトラックバックリストを貼るために、画像をつくった。

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