宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

再編交付金ラプソディ

編集者の方が泊りがけで打ち合わせにこられて、根つめて作業をしたので、ブログの更新どころではない日々をすごした。

仕事が遅く、なおかつ最後まで仕上げず手元に置き続けている間に、違う問題意識が出てきて、放り出してしまい、いつもいろんな方々に迷惑ばかりかけてきた。

今度ばかりはそんなこともいってられないので、今月は少しシューチュー月間にする予定。

Yosikazu_1ということで、この数日間の沖縄の気になるニュースを少しだけ紹介する。新基地建設と再編交付金絡みの、名護市と政府のやりとり、沖縄県と政府のやりとりである。

沖縄をめぐる識者のご高説や、「沖縄人」なる被差別者で被植民者で無辜なる民がいるかのごとくの言説が、どこか別の世界の出来事のように思えてくる。

私はウンザリしている。私たちはウチナー/ヤマトという二元論で腑分けできない複雑な世界をこそ生きている。

大臣判断で減額 批判/説明会で名護市沖縄タイムス=07.0831)

那覇防衛施設局が31日に、再編特措法(29日施行)に基づく「再変交付金」について、関係する自治体を呼んで説明会を行なった。

もちろん、名護市さんも、いそいそといくらお金をもらえるのかを聞きに那覇までわざわざガソリン代を使い出かけた。

施設局は、事業進捗状況に応じて四段階に分けて交付割合を設定していることを名護市さんに説明して、その上で「受け入れ」がなければ「指定されない」と強調した。

いいねぇ、もちろん名護市さんが、そんなセリフを聞き捨てるはずがない。タイムスが報道しているところによると

名護市の玉城政光政策推進部長は「市は地元の意見を聞いてもらいたいと主張しており、日米が合意したものを修正しろとは言っていない」と述べ、「容認」の認識を強調。「代替施設の事業が進んでも、防衛大臣の判断で減額やゼロとされるのはおかしい」と批判した。

玉城部長さんによると、滑走路の沖合移動を主張する名護市さんは、「地元の意見を聞いてもらいたいと主張」しているだけで、「修正しろ」とは言っていないらしい。プッ、(^^ 
…玉城部長さんの頭の中では、沖合移動は修正要求ではなく、「沖合移動の主張はただ言っているだけなんだから、聞いたふりして無視してくれたらいいじゃない」ぐらいの話なんだな。ただでも良くない頭がもっと悪くなりそうだから、この主張に対するコメントは差し控えます。

再編交付金 名護は支給対象ならず/防衛相見解沖縄タイムス=07.0831)

大臣判断のみで減額ないしはゼロにすることができる「再編交付金」の制度のあり方は、その大臣判断の原器が明確ではなく、あまりにも恣意的に過ぎ、それ自体が大きく問題を孕んでいる。そのことについては、違う機会にしっかり検討しよう。

政府は、滑走路の沖合移動を要求し続けるブヒ氏を、名護市を、再編交付金の交付対象にはならないとする。小池から高村になっても、その姿勢は一貫している。守屋氏が顧問で残ろうと去ろうと、おそらくその姿勢は変わらないだろう。

名護市の島袋吉和市長は三十一日、高村正彦防衛相が、名護市を米軍再編交付金の対象とすることに現状では否定的な見解を示したことに対し、「国の考えをあらめて確認したい」とした上で、「普天間飛行場名護市への移設に、市は基本合意し海域の事前調査も認めている。協議をしようと言っているのであって拒否しているわけでもないのに、交付金の対象から漏れるということになれば、おかしい」と批判した。

以前にも書いたが、このブヒ氏は、まだ自分が「協議」に参加するネゴシェーターのつもりでいる。ブヒ氏は、「措置」された側で「措置」に加担した人間として、「措置協議会」に座す人間でしかない。
名護市が交付対象になることで(もしくはならないことが確定することで)、政治状況が大きく動き出す。ブヒ氏や、ブヒ氏を支える名護市職員では、この状況を切り拓く言葉など発見できるわけはない。そこには政府がどのように沖縄を扱うかという問題があるだけだ。

防衛相「現案が理想的」/知事と初会談 議論平行線沖縄タイムス=07.0901)

 【東京】仲井真弘多知事は三十一日、防衛省高村正彦防衛相と会談し、米軍普天間飛行場名護市キャンプ・シュワブへの移設について意見交換した。仲井真知事が普天間飛行場の「三年をめどにした閉鎖状態」の実現や、V字形滑走路の沖合移動などを求めたのに対し、高村氏は「現在の案は最も理想的。合理的理由がない限り変えられない」と沖合移動に否定的な見解を示し、議論は平行線をたどった。

 約十五分間の会談で仲井真知事は「米軍再編には全面的に賛成だ。一方で、自分の公約は自民・公明の本部も了承している。地元の思いをくんでほしい」と要望した。

 高村氏は「政府の立場をよく理解してもらう前提で、われわれとしても地元の声に耳を傾けていきたい」と述べ、あくまで日米合意案(V字案)に理解を求めた。同時に、「具体的には県や地元と話をしていきましょう」と今後も協議を重ねていく考えを示した。

 これに対し、仲井真知事も「大臣の話は承った。私は選挙のときから言っている事があるので、実務的なところは互いに詰めたい」と同調した。

 会談後、仲井真知事は記者団に対し、「(自らの公約は)当然変える理由はない」と強調。今後も引き続き実現を求める考えを示した。その上で、今年一月以来開かれていない普天間飛行場の移設に関する協議会の再開について「内容に意味があることなら喜んで沖縄から来るが、そうでない限り意味があるのか」と述べ、政府の前向きな姿勢がない限り参加しない考えを示した。

名護市沖縄県も、さほど違いがあるわけではない。
再編交付金名護市へ交付すべきであるかのような主張では、沖縄の地元新聞社の主張も似たようなものである。どうもこれには保守だ革新だもないみたい。
もともと再編交付金は、アメとムチのアメであり、それはムチを受ける人(地域)に与えられるものである。そのようなアメはいらない、だからムチを拒否するというしかないだろう、ムチがいやなら。地域振興に関わる金が必要だというなら、そんなアメではない金をしっかりとした論理的正当性をもって要求すべきだろう。

私は沖縄や名護市の支配勢力を揶揄して小ばかにしているが、だからといって、そのような沖縄や名護市をつくりだしている政府や政府を支持する人々を嫌悪していないわけではないことを、蛇足の馬脚として書きとめ、久しぶりのブログ書きを終える。