宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

危険な商談、いまだ出口なし

防衛相「沖合」に難色 普天間移設で会談沖縄タイムス=07.0803)

防衛首脳、複数案を否定 普天間アセス琉球新報=07.0803)

新基地を高く売りたい沖縄県知事と、とにかく造りたい防衛大臣の商談はあんまりうまくいかなかったようですね。商談の模様はリンク先の記事でお読みください。

だいたい、沖縄側の主張は、あまりに無理がありすぎ。名護市が自分たちの主張は成り立っていると思っているから不思議。防衛省が、沖縄側の主張を聞きたくても聞けないぐらいに、筋道がたっていない。

Dukite 「基本合意」の後に、難癖つけて主張をむりやり捻じ込もうなどというのは、まともなコミュニケーション能力のある大人のやることではない。

おかげで、政界渡り鳥の妖怪に「(ジュゴン保護の問題もあるので)環境面を重視する。防衛大臣が環境問題を語る、それが21世紀の新しい姿だ」とまでおしゃべりさせる。

しかし、小池百合子はほんとうに詭弁家だね。
環境問題のオーソリティ小池によると、ジュゴンの生息域の北限は地球温暖化で北上中(笑)だから、ジュゴンの餌場を潰しても大丈夫らしい。

仲井真県知事は、結局「環境影響評価」や「北部振興事業」についてはなにも切り出すことができず、「普天間の問題は名護市も受け入れている。地元の気持ちをくんでまとめていただきたい」と話すしかなかったらしい。

「地元の気持ち」

名護市がどんなことを考えているかは、昨日短く書いた。「選挙」的には、振興策を国から引っ張ってくることを宣伝しまくり市長を当選させる。しかし、選挙の実働部隊である土建屋さんたちは、振興策などたいして期待していない。もう十年もいろいろカネが出ているのに、あんまりうまみがないことぐらい彼らもわかっている。彼らが本当に望んでいるのは、数百億数千億にもなるだろう「基地建設」そのものである。
沖合移動は、その利権や様々な利害をめぐる政治でしかない。防衛省の態度の固さのほどを知ったら、土建屋は市長の主張を降ろさせる。チキンレースのようなものである。

名護市は土建市政である。自治体予算における「普通建設事業」の多さは県内でも抜きん出ている。普天間代替施設の問題が起きてから10年ものあいだ、いやそれ以前から、ずっと大きな選挙では自公が勝ち続けてきた。それが、今回の参院選で、野党側の候補者が勝利。名護市における大きな選挙で、野党が与党の得票を上回るのは画期である。それがどう「地元の気持ち」として動き出すのか。

そんなふうに利害が錯綜する中で、ふつうの市民は住民はどう思っているのか。県知事は防衛相に「地元の気持ち」をくんでくれとお願いするが、県知事は「地元の気持ち」を知らない。

名護市の末路」

守屋武昌防衛事務次官は2日午後の定例会見で、県が提案している複数の環境アセスの方法書について「報道で承知しているが(県と交渉をしている)担当者からは聞いていない」と不快感を示した。さらに「防衛省として対応を検討するか」との質問に対しては「言っているかどうかも分からないことで、検討できない」と述べ、言及を避けた。

普天間飛行場の移設先である名護市を再編交付金の対象にするかどうかについては「国の予算を支出するということなので、政府全体で判断を整えたい」とし、明言を避けた。

防衛省の方針をつくっているのは守屋次官であり、日米交渉を仕切り再編合意までもってきたのも守屋次官であり、政府全体の判断への影響力も大である。

守屋次官が、日米協議のギリギリの詰めの過程で、米国が主張(同時にそれは名護市土建屋のおっさんが主張するプランでもあった)するリーフ内の浅瀬を埋め立てる「浅瀬案」をジュゴンなどの環境問題を持ち出し諦めさせた。その経緯を考えても、防衛省が埋立て面積を拡大する名護市の提案に乗るとは考えられない。

名護市守屋次官とガチンコのケンカをしているつもりかもしれないが、私には茶番にしか思えない。このような局面で「大切なのはジュゴンか人か」などとカッカする田舎の乱暴なおっさんのレトリックは、「人」のなにを守ろうとしているかも定かではない。彼らが大切にしているのは、究極、カネでしかない。私はそれを否定しない。否定しないが、得るものを最大化し失うものを最小化することも考えきれないバカな対応・判断を哀れに思うだけである。
名護市に残されたカードは、受け入れ撤回か、振興策をもらい黙るかしかない。
ブヒ氏に前者の選択はない。

基地建設を止めるための次の一手はどこに…

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夏風邪をひいたみたい。調子悪い。
なんか中途半端なエントリーになったけど、機会をあらためて、状況を整理します。
昨日の商談の結果、まだまだ「出口なし」の状況だという感じがわかります。
小池の「環境考えてるのよ」詭弁を、しっかり反証しなければならないですね。

ということで、今日は熱と汗と咳痰で調子悪いので、仕事も中断して横になることにします。

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