宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

小池vs仲井真の商談(追記)

Koinaka本日の午後、市ヶ谷の防衛省で、仲井真沖縄県知事が小池防衛相と15分ほど会う。
県知事はその前に高市沖縄担当相も訪ね、「北部振興事業」継続を要請した。

そのために、昨日、那覇市で、県知事と名護市長は会い相談している。滑走路の沖合い移動を求め続ける。政府案のみのアセス方法書は受理しない。いろいろ確認し、連携することを約束したらしい。

ふむふむ、ふむふむ…

新基地を高く売りたい市・県と、相手に不信感いっぱいの防衛省の、商取引の様相。
午後には、防衛相と沖縄知事会談の報道もでるかもしれないので、そのときに概説追記する。

知事、きょう防衛相と会談/アセスで意見交換か沖縄タイムス=07.0802)
普天間移設 「沖合移動」で連携琉球新報=07.0802)

【追記】17:00

タイムスも新報も、夕刊でのフォローアップ記事はないので、明日の朝刊だろう。
かんがえてみれば、午後からの会談だし、よっぽどのニュースじゃないと夕刊には間に合わさないわね。

仲井真知事と小池防衛相の危険な商談の結果は明日報告するとして。
少し、これまでの経過や現在について概説を試みる。

まぜ、大前提は、沖縄側(県・名護市)と政府(防衛・内閣府)という行政は、全員、新しい基地を造ろうということでは一致している。沖縄側が、反対し抵抗しているとか、そんな状況ではない。それぞれに多少、言い分が違うだけだ。

それぞれの言い分を私なりにまとめると

名護市
基地建設はしてほしい。それに伴う振興策は、いますぐほしい。
騒音軽減という建前で、滑走路沖合い移動を求め、埋め立て面積を増やすと同時に、自治体として住民本位で政府に対峙した体裁を整えたい。

沖縄県
基地建設はしてほしい。北部自治体が振興策を口を開けて待っている。
選挙時の公約の手前、今すぐ政府案丸呑みはできないが、少し私のお願いを聞いて譲歩してくれたら、アセス後にすべて認めるから。

防衛省
十年も経ってできなかった基地を絶対造ると米国と約束し、沿岸案を呑んでもらった。役所としても省に昇格した。沖縄に決断させることなく、政府の責任でやる覚悟である。埋立てが増え知事の権限に関わったことだけは少し失敗。

内閣府
うちの役所の仕事は、沖縄にカネをつぎ込み飼い馴らす事。防衛省はコワモテでいっているけど、ほんとうに大丈夫かね。がんばってね。うちは沖縄のご機嫌をうかがっていくから。

ざっと、一瞥するとこんな感じで、あまり間違っていないと思う。
問題になっている環境アセスのことだけど、整理するとイマはこんな感じかな。

アセス一般
環境アセスは、事業が環境に与える影響を調査・予測・評価し対策を立てるなどする手続き。
まず最初に、どんな事業でどんな調査をしてどんなふうに評価するかを示す「方法書」がある。方法書は、事業者から事業を実施する都道府県知事に送られる。
「方法書」送付できず
イマは、県知事が、防衛省からの「方法書」は受け取らない!といっているので、送付できない防衛省は拗ねて怒っている。
県知事は、なんでそんなことを言っているかというと、方法書には事業の内容が書かれるんだが、その事業計画を変更してほしいと県知事はお願いしているから。
「措置協議会」も開催できず
政府と沖縄の関係自治体はこの建設計画のために「措置協議会」を開くんだが、地元の名護市沖縄県が一緒になって

「政府案は認めん!滑走路を沖合い移動して住宅地から遠ざけろ!地元の土建屋さんが提案する『浅瀬案』に近づけろ!」

と要求しているので、協議会も開けなくなっている。

というのが、イマのざっとした状況かな。この新基地建設は、普天間基地の代替とかいわれていたが、今ではもう、みんなそんなことはどうでもよく(※)なって、わけのわからない商談をしている感じ。

ということで、どんな商談の内容だったかは明日の報道を待とう。

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(※)
普天間とはぜんぜん関係ない新基地建設のようになっているというのは、数十兆円もかけてグアムに移転する沖縄にいるアメリカ海兵隊の中に、普天間基地所属の部隊(航空機と人員)が入っているからなんだけど。グアムに所属機と部隊が移転するなら、なんで沖縄の海やいろんなものを破壊してまで造る必要あるの?という素朴な疑問から、広がる思い。
これに関しては、もう普天間“代替”なんかどうでもよくて、日米両政府が一度決めたことを、人々の反対で止めたということになる政治的損失の大きさを考えているのかもしれない。アメリカの海兵隊にとってはグアムから時々飛んできて訓練に使えればいいし、自衛隊にとっては海兵隊が使わなければ自衛隊が使えばいいだけだから。案外、双方の利害がそんなとこで一致しているのかもしれない。
なにしろこれは、日米軍事再編のプロセスなのだから。