宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

OKINAWAでの枯れ葉剤散布

Agent_orange_cropdusting米軍関係部局は、前立腺ガンになった元米兵の申し立てに対して「OKINAWAでダイオキシン使用を確認する文書はない」と回答していたらしい。

いずこもお役所は文書文書だ。

しかし、アメリカの退役軍人省は、元米兵がOKINAWAでの枯れ葉剤散布によってダイオキシンを浴びた可能性を認め、後遺症を認定した。

これが今回、報道で明らかになった「公式文書」が示す事実だ。

元米兵が、OKINAWAに勤務していたのは、1961年から62年。
ベトナムで大量に枯れ葉剤散布を行なう米軍のランチハンド作戦は、1962年から1971年まで続いた。(写真は、枯れ葉剤を散布するランチハンド作戦の様子)

OKINAWAで枯れ葉剤散布を行なった場所は、「北部訓練場」とされている。

Img5801 北部訓練場は、沖縄本島北部、国頭村・東村にまたがる沖縄県内最大(77,950平方キロメートル)の演習場。昭和32(1957)年より、米軍が「北部海兵隊訓練場」と使用開始し、沖縄の施政権が日本に返還された1972年5月15日以降、「北部訓練場」として日米安全保障条約に基づき米軍へ提供されている。

エリア内には、飲料水等を取水する複数の国・県ダムや、ノグチゲラヤンバルクイナなどの貴重種が生息している。国頭村も東村も、昭和55(1980)年に過疎地域に指定されているが、隣接して宮城・高江(東村)、安波(国頭村)などの集落がある。

北部訓練場の使用目的や使用条件は、日米が沖縄復帰に際して米軍基地使用のあり方を取り決めた「5.15メモ」で明らか(日本政府はこの取り決めすら秘密にしていた)になっている。

使用条件には、

(施政権)返還以前の期間において使用したとおり、本施設・区域を引き続き使用する。

とあるが、返還以前にどのように使用していたのかの詳細は明らかでない。おのずと、現在でもどのように使用されているのか、詳細までは明らかでない。さらに、

安波ダム、普久川ダム、新川ダム及び福地ダムの用地は、工事完了後返還されるが、同時に貯水池部分等は、地位協定第2条第4項(b)の適用のある施設及び区域として提供される

ことが日米合意されており、ダム用地等での訓練内容は

  1. 浮橋の建設及び利用
  2. 応急渡河術
  3. 波乗り訓練
  4. 水陸両用車の使用による訓練
  5. ヘリコプターによる空海救助訓練
  6. 水質浄化訓練
  7. ヘリコプターによる消化訓練
  8. 小型舟艇操作訓練

の8項目が合意されている。沖縄県は国・米軍に対し、ダム完成の昭和58(1983)年に、ダム貯水池での訓練をしないよう提案・協議した。その結果、在日米軍沖縄地域調整官は、1から5の項目については実施しない、6から8の項目については実施ありうるが、水面は汚染しない旨回答した。

1972年以前は、どのような訓練が行なわれていたのかは、詳細を確認しようもなく、枯れ葉剤の散布等が行なわれていたとしてもなんの不思議もない。
ダム完成後も、「水質浄化訓練」等は実施することになっているが、米軍が野戦における飲料水確保のための水質浄化訓練で、水質を通常以上に悪化させるなどの措置を講じていないのかも確かめようがない。

日米地位協定3条で、アメリカは(日本国からの)提供施設及び区域の設定・運営・警護・管理のための必要なすべての措置を執ることができるとされており、米軍は何でもできることになっている。

外務省はこれを「排他独占的管理権」と解しており、外務省の「日米地位協定の考え方」(これも文書が明らかになっているのに、外務省は黙秘権を行使している)では、現地位協定がある限り在日米軍のやりたいほうだいを止めることは我が国には不可能だ。

沖縄県が04年と05年に行なった、北部訓練場内を流れる新川川の水質調査によると、ダイオキシンは基準値以下だったらしいが、広大な北部訓練場の環境調査に関しては、当時の枯れ葉剤散布状況がわからないと調査の入れようがない。

ここで、本エントリーの冒頭に戻るが

米軍関係部局は「ダイオキシン使用を確認する文書はない」と回答するだろう。日本政府が、それをそのままオーム返しに回答したからといって、元米兵がOKINAWAで猛毒ダイオキシンを浴びた事実をアメリカの退役軍人省が認定した事実は消えない。

日本政府は、米軍のために、環境破壊と周辺住民の生存権・環境権を踏みにじりながら「北部訓練場」内に新しい基地を造っている場合ではない。

至急、すべての計画・工事をストップし、猛毒ダイオキシン散布問題への、県民の命の安全に対する不安を解消・解決するために、必要な措置を講じるべきだ。
日米安全保障条約を、沖縄の人々の命を危険に陥れて放置する「OKINAWA危険放置条約」のままにしてはならない。

今日は、この問題の基本的な部分を確認するために、手持ちの一次資料等に目を通してメモしておいた。ベトナムにおける枯れ葉剤散布という、アメリカの非人道的な犯罪行為については、ここで言及しなかった。

どうにかしなければ、…それでも、動いている酷い事柄の大きさに比して、私たちひとりひとりの力はとても小さく、生活者としてため息とあきらめにおそわれる。

それでも、決してあきらめない。

小さな力だが、不断の努力を大切にしよう。
大切な一票を行使して、共に生きれる明日をつかみだしていこう。
ということで、今日も、この一言で締めくくる。

命落とすな、自公を落とせ!

これから、遅い昼食をとって、午後も汗だくで作業続行です…少しダイエット効果を期待している(笑)

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参照:

日米地位協定(外務省)

日米地位協定の考え方琉球新報編・高文研刊)

【米軍枯れ葉剤使用】早急に実態を調査せよ沖縄タイムス07.07.10社説)

北部訓練場、ダイオキシン基準値以下琉球新報07.07.10)

『沖縄の米軍基地』(平成10年3月 沖縄県総務部知事公室基地対策室)

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