宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

調査強行

本日、調査強行。辺野古では昨夜から座り込みが行なわれ、現在は海上での混乱が続いているらしい。
本日の琉球新報「論壇」に、私が寄稿した原稿が掲載された。同面の社説も、自衛隊派遣に関するものであった。

朝からめずらしく3本も電話。元市会議員や知人。みんな私が「生きていた」ことを新聞で知ったみたい:) そうか、ネットより新聞のほうがまだ読まれているんだ、とあらためて知った。

締切に追われ事務所にこもっているが、集中できない。
片手間にイラストレーターでバナーをつくってみる。持ってってもらえるなら、私への連絡など不要ですから使ってください。できるだけ、大勢の人に、このバカげた事態を知らせてください。

Kaere Boukoku左は、海上自衛隊の街頭ビジョン用CMのバナー。
「行け!」を「帰れ!」に変えて、上に「沖縄県民も日本国民だ」と文字を入れた。ミギやマンナカの方々への理解を訴求してみました:)

右は、映画「亡国のイージス」のバナー。
「亡国のぶんご」として、「カヌー(市民)に戦艦が出動」と内容紹介し、本日の日付と場所を入れて「超恥辱ロードショー」を告知しています。

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様々なケースを考えて、自衛隊派遣の法的根拠や、批判の回路を探しておくべき。
防衛省は、現地で非暴力直接行動をとる市民を、過激な反対派のようにみせるキャンペーンをはるだろう。
政府も一枚岩かどうかはわからない。自衛隊防衛省)も背広組みと制服組は違うかもしれない。マスメディアも、政府主張を垂れ流すだけではなく、自衛隊出動というのはやりすぎじゃないかと思っているところもあるだろう。

いろんなことを思うが、いまは、目の前の仕事をやっつけよう。

下記は、本日掲載された私の論壇原稿。タイトルは、担当者がつけてくれたのだが、手元に新聞がないのでわからない。

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名護市への新基地建設に係る環境現況調査に、海上自衛隊が動員される。新聞紙上からはその問題の深刻さがみえてこない。私見を交え現状を整理し、県民各位の議論に寄与したい。

昨年五月、当時の防衛庁内閣府や外務省の慎重論を強行突破し安倍官房長官(現首相)を説き伏せ、米軍再編に関する政府の取り組みが閣議決定された。

一 連の動向は、米軍再編協議で日本側のイニシアチブを防衛庁がとってきた結果だ。防衛庁には内閣府の一庁という立場ながら、議論をリードし日米合意に達した という責任と自負がある。さらに合意を実現可能なものにするために、積極的に地元自治体へ働きかけ、V字形滑走路で名護市長らと基本合意し、県知事と基本 確認書を交わした。

米軍再編は日米軍事再編であり、在日米軍のみならず自衛隊のありかたをも大きく変える。今年一月、庁から昇格した防衛省が、合意の実行に並々ならぬ決意で臨んでいることは想像に難くない。

沖 縄はつい最近まで「軍民共用」「使用期限」などの要求を突きつけていたが、昨年の閣議決定でその要求は消え、基地建設とリンクしていなかった北部振興も 「廃止」された。SACO合意からの十年間と、今日では状況が一変している。政府と「基本合意」や「基本確認」した沖縄側首長たちも、責任の一端を有して いる。

防衛省としては、関係省府を押し切って強引に閣議決定した事柄でもあり、自ら省移行への必要性と強調してきた「組織と能力」のすべてを投入して実現する決意である。 

移 設措置協議会で防衛省が説明してきた概略工程では、現在は環境影響評価の手続きに入っているが、名護市が滑走路沖合移動を要望し「建設計画」の協議に入れ ない状況になっている。建設計画がない環境影響評価はありえず、防衛省自らも「本来なら環境影響評価の手続きで行うべき調査」と認識しつつも、別立てで 「環境現況調査」を行おうとしている。名護市沖縄県も、この調査を追認することで問題を先送りして工程進行に手を貸し、もって現在の自衛隊動員という事 態をも招きよせている。

環境影響評価手続きを無視し、科学的透明性と社会的合意形成を欠いた調査に市民が異議申し立てをするのは当然だが、それらを無視し調査を強行すべく、防衛省自衛隊を含む「組織と能力」を駆使しているのである。

以 上が政治および行政が作り出した今日の混迷の整理だが、自衛隊の動員は単なる行政行為ではない。米軍が銃剣とブルドーザーで造った普天間基地を返還させる ために、自衛隊を“派兵”して新たな基地建設を行う。それは、政府と協調する首長を選出しながらも、米軍基地の県内移設を是としない県民世論への、国家意 志による威圧であり弾圧である。

それらが、沖縄が選び出した権力執行者の合意と追従のもとに進行していることが、混迷の深さと暗さを色濃くしている。われわれは少女の勇気ある告発を受けて、一九九五年に超党派で確認した事柄を思い起こすべきである。

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