宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

自衛隊派兵を大臣が表明(大臣発言追記)

Jieikannokoe(末尾に大臣発言の追記あり)

今まで、否定も肯定もしなかった、沖縄・名護市への新基地建設に係る「自衛隊派兵」について、防衛省の久間大臣が、国会で答弁した。

左図は、インド洋に派兵された海上自衛官らの声を紹介した防衛省のパンフレット。

今回の派兵で、海上自衛隊は左記にあるように「われわれの想像以上に派遣艦隊への評価は高かった」「若い隊員が辺野古沖でぐんと成長しました」と述べるだろうか。

暇をみつけて、「沖縄への新基地建設のために活動した自衛官の声」というパンフレットでもつくってしんぜようと思っている。

以下は毎日新聞時事通信の報道

------

<久間防衛相>シュワブ沿岸調査、海自の警備活動を示唆
5月17日12時57分配信 毎日新聞

 久間章生防衛相は17日午前の参院外交防衛委員会で、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沿岸部(同名護市)への移設に先立つ現況調査に海上自衛隊が協力することについて「妨害に対する人命救助も含め、どんな場合も対応できる万全の態勢を取っている」と述べ、海自が警備活動を実施する可能性を示唆した。海自の警備活動の実施には地元の強い反発が予想される。
 調査は防衛施設庁が委託した民間の調査会社が実施するが、久間防衛相は「施設庁に任せるのでなく、防衛省を挙げてこの問題と取り組まないといけない」と強調した。【田所柳子】

海自の代替調査あり得る=普天間移設、反対派妨害の場合-久間防衛相
5月17日15時1分配信 時事通信

  久間章生防衛相は17日午前の参院外交防衛委員会で、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への移設工事に伴う海域調 査について、海上自衛隊が民間業者の代わりに実施することもあり得るとの考えを明らかにした。政府の委託を受けた民間業者が移設反対派の妨害を受けた場合 を想定している。海自による海域調査は前例がない。
 民主党白真勲氏が「海自が直接調査にかかわることがあるか」と質問。久間氏は「ないとは言い切れない。民間業者が(調査に反対する)妨害者から拘束されるとか、調査ができないとか、そういうことになってはいけない。万全の態勢を取っている」と答弁した。

-------

毎日新聞の記事では、「可能性の示唆」になっているが、現在行なわれている、反対する市民の事業者への説得活動(および環境アセス手続きを経ない違法調査へ の異議申し立て)を、「妨害」と断定するのは政府側であり、大臣が「万全の体制を取っている」とする発言は「可能性の示唆」ではなく海上自衛隊出動の表明 でしかない。

沖縄への新しい米軍基地建設のために、自衛隊が派兵されるということを、防衛大臣が自ら表明した事実は大きい。

以下、急ぎ書き起こした久間大臣の国会での答弁詳細も含めて論評する。

普天間飛行場は、米軍が銃剣とブルドーザーで沖縄住民の土地を取り上げて、本土決戦(日本本土を攻撃するため)に備えて造った航空軍事基地である。 この基地を返還させるのに、新しい基地を沖縄に造って米軍に差し上げる日本政府。県民の大多数が県内移設を反対する中で、自衛隊を派兵してでも強行する日 本国政府の姿勢は、対米従属・沖縄差別として糾弾されてしかるべきだろう。ミギもヒダリもウエもシタもマンナカも、みんな総ざらえで立ち上がらなければ、 明日はあなたの身に自衛隊の脅威が差し向けられる。

明治政府が行なった「琉球処分」、本土決戦を回避するために引き伸ばし鉄の暴風の惨禍に幾多の民間人を打ち捨てた「琉球処分」、サンフランシスコ講 和条約で米国に謙譲した「琉球処分」、密約で基地の島として維持しつつ再包摂した復帰「琉球処分」、そしてSACO合意して10年もかかってできなかった 基地建設を強行する日米軍事再編という「琉球処分」の今日。沖縄は何度処分されればいいのか。

自衛隊派兵で、日米両政府が位置づける沖縄の位置が明確にみえてきた。
軍隊は住民を守らないどころではないという「真実」を、いま進行中の事態から抽出し、抵抗し、違う未来を創造しなければならない。

---

追記:日付が変わった0:10

参議院のインターネット中継より、久間防衛大臣の発言を書き起こしました。
赤字は私のコメント

参議院外交防衛委員会
(5月17日)

質問者=民主党白眞勲(ハクシンクン)
答弁者=久間防衛大臣

Q 施設庁からの依頼を受けて、防衛省が海域現況調査に協力するということだが?

久間  防衛施設庁といえども防衛省の機関でありますから、防衛施設庁にまかせるのではなく防衛省あげて、この問題に取り組まなければいけない。といいますのは、 キャンプ・シュワブに移るということを前提として普天間も還ってきますし、海兵隊もグアムへ8千人移動する。これが全部リンクしておりますから、したがっ て、普天間の代替施設をキャンプ・シュワブにつくるということがKEYでございますから、これは防衛省あげて取り組みたいと思っております。

Q “ぶんご”が協力するということでよろしいですね?

久間 “ぶんご”が協力するということではなく、防衛省あげて取り組んでおりますから、あらゆる機関が協力することはやぶさかではない。

Q 海域現況調査については協力するんでしょうか?

久間 海域現況調査も、キャンプ・シュワブのこれから先の建設のための、前提として必要な調査ですから、これに対しても防衛省をあげて協力していこうと思っております。

Q そのなかに、“ぶんご”が調査協力に入るかどうかを聞いているんですが?

久間 “ぶんご”が入るかどうか、海上自衛隊がどうするか、これにつきましては、これから先のいろんなオペレーションなどがあろうかと思いますが、私は否定はしませんけれども、いまここで協力するかどうかを言い切るかどうかは控えさせていただきたいと思います。

Q いまどういうことを考えているかを国民に知らせるべきだと思うが?

久間 これからさき、私たちの希望としては、混乱なく請け負ってもらった業者が調査ができればいいわけですけれども、かつてのいろんな調査のときに、とにかく混乱といいますか、妨害があったわけでありまして、そういことを考えますと、あらゆる事態が想定されますから、そういう場合のいろんなことに対して、協力できるように万全の態勢をとっておるわけであります。

防衛省がどのような事態を想定しているのかは、やがてわかる》

Q 混乱や妨害に対して、掃海母艦“ぶんご”が出動することに違和感を覚えるが大臣はどう考えるか?

久間 部外である、海上自衛隊もそうでありますが、漁協をはじめいろんなところにも協力をお願いしております。だから、もう、部外にお願いするわけでありますから、部内でも協力をとる態勢をとっている。どういうことがあるか、わからないわけでありますから、そこで、人命救助の場合もあるでしょうし、いろんなことを想定しながら、どうなった場合でも対応できるように、万全の態勢をとりたいと思っておるわけであります。

《まずは無難なところで人命救助を想定。まっ、海は危険だからね》

Q 海上保安庁とかにも依頼はしたんでしょうか?

久間 もちろん海上保安庁にも、官庁間協力として依頼をしております。だから、やっぱりこれについては、さきほどから言いますように、混乱がおきないように、それが私のいちばんの願いでありますけども、混乱が起きた場合でも、いろんな危険も起きないように、そういうことも含めまして、とにかく万全の態勢をとりたいと、もちろん海上保安庁にもお願いをしております。

《混乱をとにかく強調したいらしい》

Q 混乱がないように万全の態勢をとるということは、“ぶんご”が海洋調査に直接関ることはないということですか?

久間 それもないとは言い切れないと思います。とにかく、民間に委託しているから民間がやるわけですけど、そういう人たちが、こういことはないかも知れませんけども、妨害する人から拘束され、それで調査ができないと か、そういうことがあってはいかんわけですから、そうでなくても、拘束までいかんとしても調査が妨害されて調査ができない場合ですとか、いろんなことがあ るわけですから、そうなった場合には、われわれとしては、調査が可能なような状態にどうやったらもっていけるか、そういうようなことを念頭においておりま すけれども、とにかく混乱のないようにしたいと思っております。

《反対派がテロリストがするように調査員を“拘束”する事態を想定している。海上自衛隊はカヌーに乗った日本国民をテロリストに見立てて派兵されている。自衛隊員よ、こんなバカげた命令に従うことはない、そのまま帰りなさい》

Q 民間だけですと、拘束とか妨害とかで調査が円滑にできなくなる可能性があるから、“ぶんご”の隊員が変わりに調査するということも、可能性としては視野にいれているということか?

久間 それを否定するわけではありません。

Q その場合の法的根拠はどうなっているか?

久間 先ほども言いましたように、他の省庁からの依頼を受けて、省庁間協力でできることもあるわけですから、ましてや、防衛省の組織がやるために、防衛省としては万全の態勢をとりうる訳ですから、私は現在の法制の中で可能だと思っております。

防衛大臣は思っているだけで自衛隊員動員の法的根拠を明らかにできない》

Q 民間が仕事をしているところに、防衛省の艦艇が入って、国が仕事をするということの法的根拠はいかがでしょうか?

久間 民間を排除してやるということは考えておりません。

Q つまり共同でやるということなんですか?

久間 必ずしもそういうわけではありませんで、民間でやれない場合もありうるから、やれない場合には、そういうこともありうるということであります。

Q 民間がやらない場合にやるということですね?

久間 やらない場合と言うよりも、やれない場合ととっていただいたほうがいいかと思います。

Q 民間の100がゼロになった場合にやるということですか。100が50になった場合に50をやるということですか?

久間 100が70しかやれないという場合にあとの30はほったらかしていいかというとそうはいきませんので、それはやる場合があるというわけであります。

以上、眠いので、ここで終わります。
できるだけ発言に忠実に起こしましたけど、多少の聞き取り違いはあるかもしれません。文責は私にあります。

防衛省は大真面目に、カヌーでの市民による海上での非暴力直接行動を、テロと見立てて自衛隊を派兵している。恐ろしいというより情けない、情けなさも極まって恐ろしい。こんなやつらに軍隊を動かす資格はない。海上自衛隊もあわれだ。

しかし、別の見方をすれば、テロが起きてもおかしくないほど、沖縄を虐げていることを自覚しているということだろう。そのうえでの、過剰防衛ともいえる。政府・防衛省の沖縄を踏みにじる確信犯行為の自白である。