宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

夢をみた

  夢をみた。死んだ男が生きていた。取り巻き連中から隠れるようにカウンターで酒を飲んでいた。カウンターはあるが、そこは屋外であった。大きな木が大きく枝を広げていた。私は何かを片腕で抱いていた。たぶん子どもだったのだろうと思うが、犬のゴンだったかもしれない。カウンターの男は私を見つけると、笑いながら手まねきする。私は「死んだと聞かされていました」と声をかける。男は「少し入院したけど大丈夫だ。みんなうるさすぎるんだ、ウォッフォッフォ」と独特の笑い声を小さくあげた。「でもよかったです」と私が返すと、「そうでもないんだよ」と男は遠くを見る。私は「そうですね」とうなずき、風に揺れる枝や葉のこすれる音を聴いていた。「でもよかったです」と声をかけ、二人でいつものように世情やたわいもないことについてゆっくりと対話をはじめた。男は尊敬できる俗人だった。俗人でしかないのに俗人にあこがれる私は男を尊敬していた。とりあえず、生きているというのは夢なのだろうと思いつつも、私たちは、少なくとも私は対話を楽しんだ。夢から目覚めてしばらくして、私は夢をみたことを思い出し、夢であったことを思い知り、ゆっくりと涙した。

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