宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

恐怖・金を食う機械

Atm 私は47歳になるおっさんです。これまで、いろんな公共料金の支払いとか家計のやりくりは、ぜんぶ連れ合いにやってもらっていました。
それを自分でやらなければいけなくなって日が浅いのですが、今朝はとても恐ろしい体験をしました。そのことをお話しさせてください。

銀行のATMという機械があります。《automatic teller machine》という現金自動預け払い機です。ちなみにtellerは話者のことではなく、銀行の金銭出納係りのことです。
私は自分の預金通帳などを持ったことがない、きわめてルーズな性格で、今日は預金通帳をはじめて手にして、このATMという機械で使いました。

プロバイダーの費用が引き落としできなかったので、このままではサービス停止するぞという脅しを受け、それは困るということで、銀行口座にお金を少しだけ入れにきたのです。

通帳を開き機械に入れると、機械の口が開いたので2万円だけ入れました。
機械はガー、ギャラギャラ、とお金を飲み込み咀嚼します。そうして、ベローっと通帳を吐き出しました。通帳は機械の唾液でベットリとしています(これはウソ)。

通帳には、私が先ほど飲み込ませた2万円が“預金機”と記帳されていますが、残高は2万円をはるかに下回っています。おかしい、そんなはずはない!
通帳を再度よくみると、私の2万円を飲み込んだ後、“コクミンネンキン”とかいう輩が1万4千円近くも食っています。

このままでは、まずい。
“サービス停止”の脅迫が私を襲います。私は、財布から1万円札を出して、またATMに飲み込ませます。ATMは1万円を飲み込んだ後、また通帳をベローっと吐き出します。
これで大丈夫だろうと、通帳を開き眺めると、また、“コクミンネンキン”という輩が同じ金額を食っています。

こいつは金を食う機械か。私は恐ろしい、悪夢のような世界に迷い込んだみたいです。
しかし“サービス停止”の強迫観念が私を踏み留まらせま す。もう一度だけ、お金を入れてみよう、いくら“コクミンネンキン”でも、3回は飲み込まないだろう。そんな人でなしではないはずだ。そう思い、財布を開 きます。財布の中には1万円札が一枚と千円札が一枚しかありません。私は祈るような気持ちで、1万円を再度ATMに食べさせました。

吐き出された通帳を開き、中身を確認したときの私の凍りつくような恐怖。その気持ちをどのように話したら、わかってもらえるか私には言葉がありませ ん。人でなしではないはずだ、などちゃんちゃらおかしい冷酷さが現実のすべてなのでした。そうです、私の入れた1万円は、またアレに食われていたのです。 “コクミンネンキン”私は預金通帳にカタカナで表記されたこの文字を睨みつけました。おそらく私のまなざしは、恐怖と怒りにかられていたことでしょう。一 瞬にして髪の毛は白髪になっていました(これはウソ)。

私の財布には千円札が一枚残っているだけです。このままではいけない、私は連れ合いに電話して、事情を全部話しました。彼女が言うには、月末は“コクミンネンキン”の引き落とし日だからダメダメ~、「1万3千円以上入れると食われるよ」ということでした。

私は仕事関係口座のキャッシュカードを使い、2万円だけ引き出して、財布に1万円、ATMに1万円食べさせました。吐き出された通帳には、 11,088の残高が記帳されています。私は“コクミンネンキン”に勝ったのです。しかし、勝利の歓喜は沸いてきてくれません。ただでさえ、やりくりの厳 しい状態で、予定外に4万円近く機械に食われたのです。喜べるはずはありません。

朝っぱらから大変だった、トボトボと肩を落とし事務所へと歩きながら、私は真理に気づき、関係者に電話でその真理を伝えました。

「水光熱費などのライフラインの引き落とし口座と、年金や税関係などの引き落とし口座は変えるべきだね、そうしよう」