宮城康博blog

沖縄・自治・徒然…Ten Thousand Light-Years from Home

出遭い

kuina
本日は土曜日。ずいぶん前に依頼された10年を振り返る原稿に、やっとかかれる時間ができた。その前に、ドライブでもして気分転換を図ろうと、国頭方面を行く。源河から東に抜けて、北上する。高江で山の中の喫茶店。台風の影響だろう、時折大きく雨が落ちる。高江からさらに北上。安波の集落を抜けて、安田に向う上り坂の途中。タナガーグムイの二百メートルほど手前。私たちはみた。道路を横断する黒く、足が長く、鮮やかな赤い嘴が美しいその鳥を。瞬間、その鳥が道路を横断する速度と、私の運転する車の速度を考える。思ったほど鳥の走りは速くない。このままでは危ない。ブレーキを踏む。鳥が車体の下に入り込んだ気がする。急ブレーキに少し斜めになりながら車は5メートルほど行って停まる。撥ねた感触はないが、踏んではないか。助手席の相方に確認する。相方は、車の前を走り過ぎ林の中に走り込んで行く鳥を見ていた。私の心臓はバクバクいっている。相方も興奮している。「思ったより黒く目立たないね」「あれでは撥ねてしまうよね」「雨の日は出てくると聞いたことがある」「ほんとかよ」…しばらく私たちのクイナ談義は続いた。
私は野生のヤンバルクイナに初めて出遭った。ヤンバルの道路沿いの「とび出し注意」のクイナ看板は伊達ではないことを知った。交通量が少ないからといって、車を飛ばすのは止めようと素直に思うのであった。
辺戸岬を回って西海岸に出てひたすら南下。塩屋湾の手前の憂鬱な埋立工事を右手に見ながら、名護へと帰っていった。
原稿を書き出す前に、少し仮眠しようと家に帰る。モモや哲男と少し遊んだ後にウトウトしていると、市長選挙に関するマスコミの方からの電話で起こされる。現実は容赦なく動いている。今日出遭ったヤンバルクイナが生き延びてくれることを思いながら、私は仕事に戻った。クイナはもう眠っているだろう。

ヤンバルクイナたちを守る獣医師の会
ヤンバルクイナを守れ
npo法人どうぶつたちの病院